前TOPICSで紹介した「自然災害発生時における医療支援活動マニュアル」中に、「生活機能低下予防マニュアル〜生活不活発病を防ぐ〜」という項目があります。
このマニュアルで、取り上げている「生活不活発病」は、「震災という環境の変化が閉じこもりなどをもたらし、生活機能が低下すること」として紹介されていますが、従来の「廃用症候群」を一般の人たちにわかりやすく言い換えた言葉です。
マニュアルを作成した、国立長寿医療センター研究所生活機能賦活研究部の大川弥生部長は「災害時だけでなく、介護予防の基本としても重要」とし、このマニュアルを自治体・医療福祉関係者が理解・活用し、「生活不活発病」を広く国民に啓発することを求めていて、私たち薬剤師も知っておくべき言葉と考えます。
介護保険法改正後の介護予防事業では、この「生活不活発病」予防としての「生活機能低下の把握や改善」は重要とされ、「薬を飲み忘れず、管理している」という事項も生活機能のチェックポイントとして組み込まれています。
久留米市のHPには、今年8月に行った「新予防給付ケアマネジメントモデル事業」の概要が掲載されていて、「薬を飲み忘れず、管理している」という生活行為に、どうアセスメントしたらよいかの案が具体的に示されていました。これをみると、薬剤師はこういった視点での関与が必要になると改めて感じさせられます。(リンク切れになっています)
参考:毎日新聞10月13日
読売新聞8月22日 医療と介護
国立長寿医療センター研究所 生活機能賦活研究部
http://www.ncgg.go.jp/department/cre/index-cre-j.htm
TOPICS:全薬局・薬剤師が関わる地域ケア-
介護保険法改正はビックチャンス, Pharmavision 9(10), 2-8 (2005)
2005年10月25日 23:00 投稿