カナダのメディアは1日、西カナダのマニトバとサスカチェワン州政府が、覚せい剤対策キャンペーンの一環として、プソイドエフェドリンのみを含有する17製剤について販売が規制されると伝えています。
日本でもOTC鼻炎薬の成分として配合されているプソイドエフェドリンは、このカナダの他米国でも、覚せい剤密造の原料になるとして、自由販売からカウンター越しの手の届かないところに陳列するなど、販売方法の見直しがすすんでいます。
この2州では今後、これらの製剤はカウンター越し(オーバー・ザ・カウンター)での販売を義務付けるとともに、1回の購入は3600?まで、18歳未満には販売しないという規制が行われます。またマニトバ州政府は、現在は問題ないとされている配合剤(multi-ingredient products)についても、今後規制を検討するとも伝えています。
現在、日本では医薬品販売制度の見直しが行われていますが、チェードラッグストア協会などからの圧力もあり、これらの成分を含むものが今後自由販売される(現状もセルフ販売がほとんどですが)可能性があります。
悪用の可能性が少ないにせよ、濫用や誤用という観点からも、プソイドエフェドリン、メチルエフェドリン、デキストロメトルファン、コデイン製剤などを含む咳止め・かぜ薬については、米国やカナダにならって、陳列・販売方法について規制し、連用や濫用が害をもたらすことを消費者にきちんと伝えるべきではないでしょうか?
関連情報:TOPICS 2005.06.15 デキストロメトルファンの濫用(米国)
参考:カナダ CBC News2005.11.1
http://www.cbc.ca/story/canada/national/2005/11/01/ManitobaMeth_051101.html
Restricting the Sale of Pseudoephedrine Products
(Manitoba Healthy Living | Manitoba Meth Strategy)
http://www.gov.mb.ca/healthyliving/meth.html
2005年11月03日 23:00 投稿