英国では、若者の10%がクラミジアに感染しているといわれ、治療をされないために子宮外妊娠や不妊症の原因となることに英国保健省は問題視、全国クラミジアスクリーニングプログラム(The National Chlamydia Screening Programme、NCSP)を策定、2002年よりさまざまな取り組みをしています。
英国保健省では、緊急避妊薬を供給する薬局の機能に着目し、地域を限定し、16歳〜24歳の男女の希望者に、クラミジア検査キットを無料で配布し、感染の有無を発見し、アジスロマイシンやドキシサイクリンなどの抗生剤による早期治療を促す試験的な取組みを開始しています。そして今年の11月11日からは、保健省から委託を受けた大手ドラッグストアチェーン・ブーツ(boots)によるロンドン市内の200以上の店舗での取組みに拡大、大きな注目を集めています
英国保健省プレスリリース
More than threefold increase in numbers screened for chlamydia
(2005年11月9日)
Boots selected to provide free chlamydia screening for 16-24 year olds across the capital
(2005年8月24日 Medical news today)
http://www.medicalnewstoday.com/articles/29766.php
英国保健省では、この取り込みを今後2年間実施、近い将来医療保険での給付も視野に入れているようです。日本では、介護保険など高齢者への取組みばかりが目立ちますが、若いうちから薬と健康のことを相談できる場としての薬局を認知してもらうためにも、日本でも英国と同様な視点での若者へのアプローチも必要ではないかと考えます。
関連情報:2005.11.03 OTCとして供給される緊急避妊薬(英国)
参考:Boots to provide chlamydia screening across London
(PJ Online News 2005年8月27日)
http://www.pharmj.com/Editorial/20050827/news/p245chlamydia.html
Minister launches Boots chlamydia service
(PJ Online News 2005年11月12日)
http://www.pharmj.com/Editorial/20051112/news/p596boots.html
Pharmacies offer chlamydia test(BBC 2005年2月8日)
http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/4245585.stm
Screening boosts chlamydia checks (BBC 2005年11月9日)
http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/4420392.stm
2005年11月23日 23:30 投稿