米FDAは29日、パーキンソン病治療のペルゴリド(ペルマックス 他)について、自主的に販売が中止されると発表しました。
FDA Announces Voluntary Withdrawal of Pergolide Products
(FDA News 2007.3.29)
http://www.fda.gov/bbs/topics/NEWS/2007/NEW01596.html
the removal of pergolide products from the market
(FDA Public Health Advisory 2007.3.29)
http://www.fda.gov/cder/drug/advisory/pergolide.htm
これは、1月のNEJM誌に発表された、心臓弁膜症と麦角アルカロイド誘導体のペルゴリド、カベルゴリンの使用が関連づけられるとする2つの論文を受けてのもので、FDAではペルゴリドを服用中の患者は段階的に他剤に変更するよう呼びかけています。
米国内では、年間12,000〜25,000の処方があると言われ、突然中止することは危険として、患者に対して自己判断で中止しないよう呼びかけるとともに、すぐにの供給中止は行わないとしています。
なお、カベルゴリン(カバサール)については、米国ではパーキンソン病への適応がなく、また用量が少ないため、ペルゴリドのように販売中止にはならないとのことです。
日本での対応ですが、4月4日の薬事日報によれば、今回のFDAの発表を受けて、厚労省と日本イーライリリーは、対応についての協議に入ったと伝えていますが、日本の承認用量は米国の用量に比べ半分以下(米国では、維持量として1日当たり3mg〜5mgであるのに対し、日本では0.75mg〜1.25mg)であることから、当面は注意喚起での対応が考えられているようです。
おそらく重大な副作用から警告になるのでしょうが、果たして患者さんにはどう説明していったらよいでしょうか?
関連情報:TOPICS 2007.01.04 パーキンソン病治療薬と心臓弁膜症
参考:パーキンソン病治療剤「ペルマックス」‐心臓弁膜症の発生で厚労省と協議
(薬事日報 HEADLINE NEWS 2007.4.4)
http://www.yakuji.co.jp/entry2692.html
Pergolide (Permax) Withdrawn Over Heart Valvulopathies
(medpage TODAY 2007.3.29)
http://www.medpagetoday.com/ProductAlert/Prescriptions/tb/5357
Parkinson’s Drug Taken Off Market(WebMD 2007.3.29)
3月30日 13:50掲載 4月5日12:40更新
2007年03月30日 13:50 投稿