厚生労働省は19日、日本製薬団体連合会の安全性委員会に対し、抗パーキンソン剤のメシル酸ペルゴリドとカベルゴリンに対し、使用上の注意の改訂を指示、これを受けて、両剤は20日付けで添付文書を改訂しています。
使用上の注意改訂情報(平成19年4月19日指示分)
(医薬品医療機器総合機構HP・医薬品関連情報)
医療用医薬品の添付文書情報(医薬品医療機器総合機構HP)
それによれば、両剤とも禁忌の欄に「心エコー検査により、心臓弁尖肥厚、心臓弁可動制限及びこれらに伴う狭窄等の心臓弁膜の病変が確認された患者及びその既往のある患者(症状を悪化させるおそれがある)」が新たに追加され、また、重要な基本的注意の項目にも、長期投与において心臓弁膜症があらわれることがあるとして、「本剤投与開始に際しては、聴診等の身体所見の観察、心エコー検査により潜在する心臓弁膜症の有無を確認すること。」「本剤投与中は、投与開始後3〜6ヵ月以内に、それ以降は少なくとも6〜12ヵ月毎に心エコー検査を行うこと。」「十分な観察(聴診等の身体所見、胸部X線、CT等)を定期的に行うこと。」などが追加されています。
ペルゴリドについて、米国のように販売中止にはなりませんでしたが、かなり使いずらくなったことは確かです。ペルゴリドやカベルゴリンから他剤に変更になった場合や、これらを服用している患者さんが心臓の検査を受けた場合には、こういった背景があることを理解する必要があるでしょう。
関連情報:TOPICS
2007.04.23 海外規制機関 医薬品安全性情報(国立医薬品食品衛生研究所)Vol.5 No.8
2007.03.30 ペルゴリドが販売中止へ(米国)
参考:厚生政策情報センター
4月23日掲載 24日リンク追加
2007年04月23日 23:30 投稿