26日、第104回中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会が開催され、10日に公表された「後期高齢者医療の診療報酬体系の骨子」で示された方向性を基に、後期高齢者の在宅医療における、各職種が行うべき取り組みの課題や論点が示され、どういった点に診療報酬上を評価を行うかという案が示されています。(下記資料を基に速報します。報道が行われ次第、この記事は更新します。)
第104回中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会
(2007年10月26日開催)
資料:http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/10/s1026-8.html
議事録:http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/05/txt/s0516-3.txt
資料によれば、薬剤師が果たすべき役割については「在宅療養における服薬支援」という項目で論議され、次のような課題や論点が示されています。
- 後期高齢者は、服用する薬剤の種類が多く、また、認知症等を有する場合もあることから、在宅療養において、薬の飲み忘れ、飲み残し等による状態悪化を招かないよう、本人や家族、介護を担う者による 日々の服薬管理等の支援を推進することが重要である。
- また、病状が変化し、臨時の処方が行われる場合や在宅療養を担う医師及び歯科医師から急な求めがある場合にも、適時適切に薬剤師による調剤及び必要な服薬指導等が行われる必要がある
- このように、在宅療養において、患者が適切な薬物治療を受けられるよう、薬剤師による必要な薬学的管理及び指導が行われるための診療報酬上の評価の在り方を検討することとしてはどうか。
そして、これを踏まえて次のような具体的な取り組みを示して、診療報酬上の評価を検討していることを明らかにしました。
- 薬の飲み忘れ等を防止するため、薬剤師が患家を計画的に訪問し、服薬カレンダーの活用や薬の一包化等により、患者本人や家族、介護を担う者による服薬管理等を支援することを一層推進するために、そのような取組を評価することとしてはどうか。
- また、患者の病状が変化し、臨時の処方が行われ調剤する場合や医師及び歯科医師の急な求めに応じて薬剤師が患家を訪問した場合について、評価することとしてはどうか。
委員会での議論の詳細が現時点では伝えられていないので何ともいえませんが、現状の一包化(加算)だけではなく、服薬カレンダーなど何らかの飲み忘れ防止などを服薬支援を行うことでも加算が認められるということになるのでしょうか。また、この服薬支援が医師の指示の下に行われるのか、それとも患者またはその家族の同意があれば、主体的に行えるものなのかは現時点ではわかりません。
資料:「後期高齢者医療の診療報酬体系の骨子」の公表について
(厚労省 2007年10月10日)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/10/s1010-7.html
2007年10月26日 21:00 投稿