30日開かれた中央社会保険医療協議会総会では、来年4月から実施する新しい薬価算定ルールも決めれています。現場で関連するポイントは以下の通りです。
1.市場拡大再算定の適用拡大
今回は、ARB(ブロプレス、ディオバン、ミカルディス、オルメテック、ニューロタン、プレミネント)、SSRI(パキシル、ルボックス・デプロメール、ジェイゾロフト)、レミケード、プログラフなどが対象となり、これらは薬価の大幅な引き下げが予想されます。
2.後発品のある先発品の薬価改定
後発品が初めて収載された先発品(長期収載品)は、市場実勢価格により算定される額より追加的に4~6%引き下げられます。前回の改定では、これにさらに2%上乗せされて実施されましたが、逆にこれが後発医薬品との薬価差を縮小させ、後発品への置き換えが進みにくくなるとして、今回はこの上乗せは見送られました。
去年・おととしに後発医薬品が初めて収載された先発品には、ドラール、グラケー、オークル・モーバー、カバサール、ドプス、エフピー、リスパダール、シベノール、アンカロン、コニール、イソバイド、ジルテック、オノン、アイピーディー、グルコバイ、塩酸バンカマイシン散、バナン、メイアクト、クラリス・クラリシッド、タリビッド、ラミシール、フルナーゼ、ホクナリンテープ、ボルタレンテープ など多数あり、これらは大幅な薬価引き下げが予想されます。
3.最低薬価の引き下げ
局方品:
散剤、顆粒剤、末剤8.4円(現行9.7円)、坐剤20.8円(現行21.4円)に。錠剤、カプセルなどは据え置き。
その他の医薬品:
錠剤、カプセル剤、丸剤6.1円(現行6.4円)、散剤、顆粒剤、末剤6.30円(現行6.4円)、注射剤60円(現行64円)、坐剤20.4円(現行21.4円)、点眼剤84.8円(現行85.6円)、外用液剤6.3円(現行6.4円)、内容液剤・シロップは据え置き。
年度末の在庫調整には頭を悩ませそうです。
参考:第122回中央社会保険医療協議会総会資料(2008年1月30日開催、厚労省HP)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/s0130-11.html
中医協、薬価算定ルールが確定‐市場拡大再算定を拡大
(薬事日報 HEADLINE NEWS 1月31日)
http://www.yakuji.co.jp/entry5668.html
2008年02月01日 23:00 投稿