30日、、第7回薬剤師国家試験出題制度検討会が開催され、平成24年の薬剤師国家試験から適用される新しい国家試験の出題分野・領域・出題数などを盛り込んだ検討会の報告書がまとめられました。
「薬剤師国家試験出題制度検討会」報告書(2008年7月8日)
厚労省(7月17日掲載) WAM NET(7月11日掲載)
報告書では、出題基準を6年制の標準カリキュラムであるモデル・コアカリキュラムを基本として、出題区分を下記のように、必須問題、一般問題(薬学理論問題、薬学実践問題)に3分類するとともに、出題数を現行240問から345問に大幅に増やすこと等が合意されました。
必須問題 | 一般問題 | 領域別 出題数 合計 |
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薬学の全領域のうち、医療の担い手である薬剤師が直面する一般的課題を解釈・解決するための資質を確認 | ||||||
薬学 理論問題 |
薬学 実践問題 |
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領域 | 薬学教育モデル・コアカリキュラム大項目 ・ 実務実習モデル・コアカリキュラムの大項目 |
薬学の全領域のうち、医療の担い手である薬剤師として特に必要不可欠な基本的資質を確認する | 薬剤師に必要な知識を中心に、技能・態度を含む薬学の理論に基づいて、薬剤師が直面する一般的課題を解釈するための資質を確 | 医療の実務において直面する一般的課題を解決するための基礎力、実践力及び総合力を確認 | ||
A物理/化学/生物 | 物質の物理的性質 化学物質の分析 生体分子の姿・かたちをとらえる 化学物質の性質と反応 ターゲット分子の合成 生体分子・医薬品を化学で理解する 医薬品の開発と生産 自然が生み出す薬物 生命体の成り立ち 生命をミクロに理解する 医薬品の開発と生産 生体防御 |
15問 | 30問 | 15問 ※実務との 複合問題 |
60問 | |
B衛生 | 健康・環境 | 10問 | 20問 | 10問 ※実務との 複合問題 |
40問 | |
C薬理 | 薬の効くプロセス | 15問 | 15問 | 10問 ※実務との 組合せ問題 |
40問 | |
D薬剤 | 製剤化のサイエンス | 15問 | 15問 | 10問 ※実務との 組合せ問題 |
40問 | |
E病態/薬物治療 | 薬物治療
薬物治療に役立つ情報 |
15問 | 15問 | 10問 ※実務との 組合せ問題 |
40問 | |
F法規/制度/倫理 | 薬学と社会
医薬品の開発と生産 ヒューマニズム イントロダクション |
10問 | 10問 | 10問 ※実務との 複合問題 |
30問 | |
実務 | 実務実習事前学習
病院実習 薬局実習 |
10問 | - | 20問 + 30問 ※CDEとの 組合せ問題 + 35問 ※ABFとの 複合問題 |
95問 | |
合計出題数 | 90問 | 105問 | 150問 | 345問 |
このほかに報告書(案)では以下のような点が盛り込まれています。
- 現在の「基礎薬学」「医療薬学」「衛生薬学」「薬事関係法規及び薬事関係制度」の4つの出題科目を再構成し、基礎知識を問う「必須問題」と「一般問題」に大別し、「一般問題」については、薬剤師に必要な知識を中心に薬学の理論に関する資質を確認する「薬学実践問題」、医療の実務で直面する問題を解決するために必要な基礎力や実践力を確認する「薬学理論問題」に構成する
- 合格基準は65%(難易度により配点調整)とし、一般問題については、構成する領域ごとの得点が全て35%以上、必須問題については、構成する領域ごとの得点が全て50%以上とする
- 他の国家試験では、免許を付与する対象として不適格な者を判別するため「禁忌肢」が設けられているが、偶発的な要素で不合格とならないよう配慮も必要であることから、導入についてはさらに検討を行う
- 出題基準の見直し期間を4年程度に短縮する(現状は5年)
関連情報:TOPICS 2008.01.10 薬剤師国家試験出題制度検討会
参考:第7回薬剤師国家試験出題制度検討会(2008年6月30日開催)
資料(WAM NET 7月1日掲載)
日薬ニュース第109号
【薬剤師国試検討会】出題数は大幅増の345問に−報告書まとめる
(薬事日報 HEADLINE NEWS 2008.7.1)
http://www.yakuji.co.jp/entry7245.html
7月11日 リンク追加 22日 リンク追加
2008年07月02日 22:00 投稿
薬剤師法施行規則の一部を改正に向けてのパブリックコメントが開始されました。
「薬剤師法施行規則の一部を改正する省令案に関する意見募集について」
(意見・情報受付開始日 2009年6月29日 意見・情報受付締切日 2009年7月28日 )