米FDAでは、昨年10月にビスホスホネート製剤について、重篤な心房細動のリスクに関する早期伝達(Early Communication)を出し、以降ビスホスホネート系製剤を使用する患者における心房細動のリスク評価を行ってきましたが、12日、関連性はないとした結論を発表しました。
Update of Safety Review Follow-up to the October 1, 2007
Early Communication about the Ongoing Safety Review of Bisphosphonates
(FDA 2008.11.12)
http://www.fda.gov/cder/drug/early_comm/bisphosphonates_update_200811.htm
日本語訳が医薬品安全性情報Vol.6 No.26 に掲載されています
http://www.nihs.go.jp/dig/sireport/weekly6/26081225.pdf
このリスク評価は、NEJM 誌に掲載された投稿などを受けて行われたもので、FDAは約38,000人(投与群19,687人、プラセボ群18,358人)のデータについてレビューしています。
FDAによれば、ゾレドロン酸(ゾメタ注射液)については、重大な心房細動の発症率が高まるとした大規模試験があったとしましたが、全体的にはビスホスホネート製剤には心房細動のリスク認められなかったとしています。
なお、ビスホスホネート製剤については、現在、筋骨格痛に関するリスクについての注意喚起が行われています。
関連情報:TOPICS:2008.01.08 ビスホスホネート製剤と筋骨格痛
Early Communication of an Ongoing Safety Review(FDA)
http://www.fda.gov/cder/drug/early_comm/bisphosphonates.htm
更新前の日本語訳が、医薬品安全性情報Vol.5 No.21 に掲載
http://www.nihs.go.jp/dig/sireport/weekly5/21071018.pdf
Alendronate and Atrial Fibrillation(NEJM 356: 1895-1896)
http://content.nejm.org/cgi/content/extract/356/18/1895
(多くの論文が引用しています)
Information on Bisphosphonates(FDA 2008.1.7)
http://www.fda.gov/cder/drug/infopage/bisphosphonates/default.htm
12月26日リンク追加
2008年11月13日 12:21 投稿