国では毎年、社会保障費の自然増2200億円を圧縮するとした数値目標を掲げ、診療報酬等で厳しい締め付けを行ってきましたが、これらの影響で近年、病院の経営難や小児科・産婦人科不足などのさまざまな影響が出てきているいことはみなさんもご承知の通りです。
医療関係の諸団体は、これ以上の圧縮は医療崩壊を招くとして2200億円の圧縮に強く反対、このため国は今年度についてはこの2200億円の圧縮を行わないこととなりました。
そこで国ではこの自然増分2200億円のうち、大部分については他の財源から捻出することにしましたが、唯一、後発医薬品の使用促進による230億円だけが、医療費削減の目標として掲げられました。
薬事日報によれば、18日に舛添厚生労働相と中川財務相による来年度予算案の事前協議を行われ、厚労省からこの後発医薬品使用促進のための次のような方策が示されたとのことです。
1.保険者から被保険者への働きかけ
「ジェネリック医薬品希望カード」を配布、後発医薬品情報の通知(「ジェネリック医薬品促進通知サービス」)
2.療担規則、薬担規則の徹底
保険薬剤師に患者へ後発品の情報提供を義務化
3.普及啓発活動
いよいよ国は本腰で広報に努めるのでしょうか? また、日薬は会を挙げてPRを行うのでしょうか? いずれにせよ、後発医薬品変更不可の処方せんを減らすことも重要です。
関連情報:TOPICS
2008.11.19 日薬、後発医薬品の使用状況調査(中間報告)を公表
2008.09.16 呉市の後発医薬品情報の通知に全国が注目
2007.06.08 自治体が「ジェネリック医薬品希望カード」を配布(常陸太田市)
関連記事:朝日新聞広島版3月21日
http://mytown.asahi.com/hiroshima/news.php?k_id=35000150803210001
読売新聞11月5日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081105-OYT8T00191.htm
参考:後発品促進策を一層強化‐来年度予算案で方針
(薬事日報 HEADLINE NEWS 12月19日)
http://www.yakuji.co.jp/entry8782.html
2008年12月20日 13:31 投稿
厚生労働省の2009年度予算案について、薬事日報は後発品の使用促進関連費用が9.2億円に上ると伝えています。
【厚労省予算案】後発医薬品関連は9.2億円‐「カード」配布などを実施
(薬事日報 HEADLINE NEWS 1月7日)
http://www.yakuji.co.jp/entry8866.html