OTC抗肥満薬を欧州委員会が承認

 GlaxoSmithKline社は1月21日、抗肥満薬Orlistat 60mg (Alli) が欧州委員会(European Commission)から承認を受けたと発表しました。

GlaxoSmithKline receives European Commission approval to market alli (orlistat 60mg)
(GlaxoSmithKline Press Release 2009.1.21)
  http://www.gsk.com/media/pressreleases/2009/2009_pressrelease_10011.htm

 AP通信によれば、英国では米国と同じ1日2ドル(1.45ポンド)程度に価格設定され、数ヶ月程度で販売が開始されるようです。

 肥満の専門家からは、「科学的に効果が証明された医薬品という選択肢が広がったことで、効果が証明されていない健康補助食品にお金を費やさずにすむ」といった意見が出される一方、「ライフスタイルの変更をせずに、薬に頼る人も出てくるのでは」といった懸念の声が挙がっています。

 これで本剤はカナダを除く欧米各国、豪州、ニュージーランドなどではOTCでの入手が可能となり、日本での個人輸入の圧力がますます高まることでしょう。エビデンスのあるOTCという選択肢があることは、ダイエットの情報に翻弄される日本でも必要です。先日、日本における本剤の開発・販売権を取得した大正製薬(TOPICS 2009.01.14)による速やかな開発・申請を期待します。

関連情報:TOPICS
   2008.10.27 抗肥満薬Orlistat、欧州でもスイッチへ
   2009.01.14 大正製薬、抗肥満薬オルリスタットの開発・販売権を取得

参考:Chemists to provide obesity pill(BBC NEWS 2009.1.21)
  http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/7843061.stm


2009年01月22日 13:53 投稿

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