16日午後、「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」の第4回会合が開催されています。 資料も20日に掲載されています。
第4回医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会(2009年4月16日開催)
厚労省資料(4月20日掲載)
下記WEBニュースが当日の様子を報じています。
夏野氏ら消費者5名に「医薬品のネット販売規制は不便になる?」 – 厚労省検討会でヒアリング
(マイコミジャーナル4月16日)
http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/04/16/forthmeeting/
医薬品ネット販売問題でエンドユーザーが実情報告
(健康EXPOニュース4月16日)
http://news.e-expo.net/news/2009/04/post-882.html
ヒアリングで消費者の意見も割れる―医薬品販売検討会
(医療介護CBニュース4月16日、一定期間を過ぎるとログイン必要)
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/21603.html
今回の検討会では、エンドユーザーの立場として、ネット販売には利便性・優位性があるとする「都内在住の男性大学教授」、店頭では点字などがついた医薬品はほとんどないが、音声の出るパソコンを活用すればその内容の把握が可能となるとした「視覚障害のある男性」、伝統薬を利用する「千葉県在住の女性」、離島でも医薬品の入手には困難は感じていないとする「奄美群島在住の女性」、近くの薬局を活用しているという「東京在住の女性」の5名からヒアリングが行われました。(資料には視覚障害者の団体の要望書が掲載されています)
ヒアリング後には、事務局が過去3回の検討会の論点をまとめた資料をもとに意見交換が行われています。伝統薬は従来のままでよいともとれるような内容となっており、三木谷氏は「伝統薬のみ特別扱いにするのはおかしい」と反発していますね。
また、三木谷氏は電子商店街(ショッピングモール)運営者の責任についての資料(三木谷氏資料p51-54)を提示しています。これによれば、個別の店舗との取引によって生じた損害については、モール運営者は原則として責任を負わないそうです。また、よく売れている商品に「売れ筋」と表示したり、売上高やモール利用者による人気投票結果等に基づいた商品や店舗の「ランキング」「上半期ベスト3」を単に表示した程度についても責任は問われないとしています。
つまり、先日発覚したにせ『やせ薬』の問題(TOPICS 2008.04.12)などは、スーパーマーケットとテナントとの関係と同じように、モールには責任は問われないということのようです。
問題が発覚したことへの予防線ととれなくはありませんが、広告違反スレスレ程度なら関係ないということなのでしょう。
関連情報:TOPICS
2009.03.31 第3回医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会
2009.04.12 にせ薬の広告を放置するネット販売業者に医薬品を売る資格はあるか?
4月20日 16:50更新
2009年04月17日 00:41 投稿
第3回検討会に続き、日本オンラインドラッグ協会が、当日の検討会の様子について、議事録速報としてアップしています。(いつもありがとうございます、一部抜粋しましたのでご了承を)
「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」第四回傍聴メモ
(日本オンラインドラッグ協会)
http://comments.online-drug.jp/archives/642481.html
後編の方で綾部氏がいろいろと伝統薬の存在意義を説いていますが、冷静に考えれば、中間マージンをなくし、製造メーカーが販売価格が直接コントロールできるという仕組みですから、一般店に卸して販売することはまず考えられないでしょう。三木谷氏が、伝統薬を特別扱いにしていることへの疑問を持つことはうなづけます。
一方、例えば副作用などが出るなどの問題が発生した際に、楽天は責任をとるかどうかの質問に対して、三木谷氏は本記事で記したように次のように答えていました。
失礼ながら皆さんはネットが全然わかっていない。インターネットはエンドトゥエンドをつなぐものです。我々ショッピングモールとしてのサービスについては、ガイドラインに基づいて、パトロールをするなどしっかりチェックなどを行っていますが、これに関して法的な責任はないし、有り得ない。そもそもこれはインターネットビジネスの根幹に関わる話だ。それでは逆にうかがいたいが、商店街で医薬品を販売して問題が発生したら、商店街は責任を持つのでしょうか。通常のショッピングモールで店子さんが問題起こしたら、そのショッピングモールは責任をとるんでしょうか。