メキシコ、米国で豚インフルエンザ(Swine influenza)によるものと思われる感染例が拡大し、新型インフルエンザによる流行ではないかとの懸念が各国で広がっています。
厚労省では25日、WHOや米国疾病管理予防センター(CDC:Centers for Disease Control and Prevention)などの情報を公表しています。
メキシコ及び米国におけるインフルエンザ様疾病の発生状況について(厚労省4月25日)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/04/h0425-1.html
上記情報は、下記などの情報などを仮訳したものです。
Swine influenza(WHO)
http://www.who.int/csr/disease/swineflu/en/index.html
Influenza-like illness in the United States and Mexico
(WHO 2009.04.24、厚労省発表資料・参考1原文)
http://www.who.int/csr/don/2009_04_24/en/index.html
Swine Influenza (Flu)(CDC)
http://www.cdc.gov/swineflu/
Human Swine Influenza Investigation(CDC 厚労省発表資料・参考2原文)
http://www.cdc.gov/swineflu/investigation.htm
Key Facts about Swine Influenza (Swine Flu)]
(CDC 厚労省発表資料・参考4原文)
http://www.cdc.gov/swineflu/key_facts.htm
Investigation and Interim Recommendations:Swine Influenza (H1N1)
(CDC Health Advisory 2009.04.25)
http://www.cdc.gov/swineflu/pdf/HAN_042509.pdf
今回の流行拡大を受け、WHOは25日、専門家による緊急委員会を開催、会議後マーガレット・チャン事務局長は、「現在の状況が国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態になっている」とし、世界的流行を引き起こす可能性があるとの委員会の見解を示すとともに、各国に国内外の監視を続けるよう求めています。
一方、現在のインフルエンザ流行の警戒レベルについては、「感染は急速に拡大しているが世界的大流行になるかどうかは、わからない。さらなる情報が必要だ。」として、現在の「フェーズ3」(人から人への感染が全くないか極めて限定的な段階)から「フェーズ4」(人から人への感染が増加する兆候のある段階)への引き上げは見送っています。
Swine influenza〜Statement
by WHO Director-General, Dr Margaret Chan 25 April 2009
http://www.who.int/mediacentre/news/statements/2009/h1n1_20090425/en/index.html
豚インフルエンザに関する4月26日記者会見 [世界保健機関(WHO)マーガレット・チャン事務局長4月25日発言(仮訳)]
(厚労省2009年4月26日)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/090426.html
TOPICS 2009.02.22 で、新型インフルエンザによる流行は、H5N1だけではなく他の可能性(このときはH2ではないかとの話でしたが)もあることをお伝えしましたが、現時点ではまだ断定はできませんが、今回それが露呈した形になってしまいました。(最新情報は必ず各自でご確認下さい)
また、日本経済新聞でけいゆう病院小児科部長の菅谷憲夫氏(関連情報:TOPICS 2009.02.22)は、今回の流行は新型インフルエンザの発生の可能性があるとしながらも、今回の豚インフルエンザウイルスは、毎年冬に流行する季節性インフルエンザの「Aソ連型」と同じタイプであり、多くの人は過去に感染して免疫があるとして、流行して感染したとしても、症状は軽く済むだろうとしています。
ただ、ロイターによると、死亡した人の多くは25歳から45歳までで、過去の世界的な流行病と同様に、健康な大人に高い死亡率がみられているとして、警戒する必要はあるかもしれません。
一方、読売新聞は今回の豚インフルエンザに対応したワクチンを作る場合には、通常の季節性インフルエンザワクチンの製造を中止するとした方針を厚労省を固めていると伝え、豚インフルエンザワクチンの製造が行われた場合には、季節性のワクチン製造が作れなくなり、高齢者を中心にインフルエンザによる死者が増える恐れがあるとしています。
関連情報:TOPICS
2009.02.22 新型インフルエンザ対策の問題点
海外における豚インフルエンザの発生に関する政府の対応状況(首相官邸)
http://www.kantei.go.jp/jp/kikikanri/flu/swineflu/index.html
新型インフルエンザ対策関連情報(厚労省)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html
新型インフルエンザ対策ガイドライン
(新型インフルエンザ及び鳥インフルエンザに関する関係省庁対策会議 平成21年2月17日)
・全体版 ・概要 (リンク先:内閣官房「新型インフルエンザ対策」)
参考:
FNNニュース4月26日
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00153894.html
時事通信4月26日
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&rel=j7&k=2009042600009&j1
読売新聞4月26日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090426-OYT8T00257.htm
ロイター日本版4月26日
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-37701120090426
日本経済新聞4月26日
4月27日 1:30更新 28日 16:20更新
2009年04月26日 14:34 投稿
厚労省は、新たに下記情報を掲載しています。
ブタインフルエンザに対する対応について
(厚労省2009年4月26日)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/090426-02.html