NZ(ニュージランド)ではインフルエンザのシーズン(5月1日〜9月30日)に限って、インフルエンザの典型的な初期症状が確認できた12歳以上の人に対して、タミフルを処方せんなしで販売(5日分、60〜80ニュージーランド・ドル、約3300〜4400円)することが認められていますが、新型インフルエンザの発生が拡大している中、明日5月1日から混乱が起きないかどうか懸念が広がっています。
NZ国内各紙によれば、新型インフルエンザの発生が拡大しているものの、現時点では保健省がこの特例を変更する予定はないとしており、タミフルを予防で使いたい場合には医師の処方せんが必要なことから、ストック分として症状を偽って薬局に購入を求める人が出てくるのではないかとしています。
これに対し、ニュージランド薬剤師会(http://www.psnz.org.nz/)は、タミフルの販売は「薬剤師が対面でインフルエンザの症状を確認した人」のみとし、「症状の出そうな場合では販売しない」、「タミフルの耐性を最小限にすることも重要である」などとした見解を30日発表しています。(下記プレスリリースはリンク切れです)
Pharmaceutical Society of New Zealand PRESS RELEASE(2009.4.30)
http://www.psnz.org.nz/public/home/documents/iMediaRelease.Tamiflu.pdf
Tamiflu Supply and Pandemic Action Plans(2009.4.28)
http://www.psnz.org.nz/public/home/documents/FluEMAILTOMEMBERS.280409.pandemic.pdf
記事によれば、患者の家族も買えるようにもすべきとした声や、ブタインフルエンザの感染状況が把握できないのではないかとの声などもあるようですが、薬剤師のプロフェッションを貫いて、タミフルを適切に販売できるか、それとも消費者の要求に屈してしまうか、薬局店頭での薬剤師の対応が注目されます。
参考:
The Ministry of Health refuses to change rules for sales of Tamiflu
(3 News NZ 2009.4.30 動画あり)
Chemists on alert for fakers(stuff.co.NZ.2009.4.30)
http://www.stuff.co.nz/world/swine-flu/2373696/Chemists-on-alert-for-fakers
2009年04月30日 18:21 投稿
ニュージランド薬剤師会が販売初日にあたってプレスリリースを出しています。
People presenting to their local pharmacists with early symptoms of Influenza,may be counter prescribed Tamiflu from today 1 May until September 30th.
(Media Release 2009.5.1)