医薬品の通信販売規制を検証するシンポジウムが開催

 21日、過剰な医薬品通信販売規制を検証するシンポジウムが開催されています。楽天系のポータルサイトで1時間半に及ぶ動画と発言の概要が掲載されています。

ネット医薬品販売への規制は“憲法違反”ではないのか〜シンポジウム開催
 (Infoseek News HOT Journal 5月21日)
  http://news.www.infoseek.co.jp/special/j-is/hotjournal_yakuji001

 今回のシンポジウムは制度改正の是非に関して、自民党の世耕弘成参議院議員、山内康一衆議院議員、民主党の市村浩一郎衆議院議員、鈴木寛参議院議員、田村謙治衆議院議員の5名が呼びかけ人となって開催されたもので、6月1日からの法律施行で予定されている医薬品の通信販売規制が「憲法違反」になるのではないかという視点で、医薬専門家、法律学者、消費者などが参加して検証が行われています。

 三木谷氏によれば、地元神戸地区では新型インフルエンザの影響で楽天市場の売り上げが倍増していると述べると共に、「外出したくないからだ。そういう意味でいうと、このような大きな問題で、自宅にいなければならないときへの対処が重要だ。「病気になったら薬局にいけ」というのは逆効果である。むしろ、健康に悪影響を与えかねない。」と発言し、ネット販売の非常時における重要性を改めて強調し、参加者からも賛同する声があがっています。

関連ブログ:[ネット販売]離島居住者、継続使用者に限り2年間の経過措置
    (薬局のオモテとウラ5月12日・コメント)
 http://blog.kumagaip.jp/article/29097751.html#comment

関連記事:
「このままではPSE法の二の舞」医薬品ネット販売継続求め国会議員と有識者らアピール
 (ITMedia News 5月21日)
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0905/21/news110.html
医薬品のネット通販、規制反対で共同声明
 (医療介護CBニュース5月21日)
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/22167.html
憲法を蹂躙する医薬品ネット販売規制には反対 – 与野党議員らが共同声明
 (マイコミジャーナル5月22日)
 http://journal.mycom.co.jp/news/2009/05/22/008/

5月22日 0:10更新 9:20リンク追加


2009年05月21日 18:31 投稿

コメントが2つあります

  1. アポネット 小嶋

    動画を全て見ました。

    記事にはなっていませんが、組織(薬剤師会)の中に通信販売を望む人もいるという指摘や、薬の問題は薬そのもののリスクが問題で、販売方法の問題ではない、省令であり、もし違反をしても処罰の対象にはならないのではないか、消費者のために6月1日以降も販売を継続(強硬突破)すべきではないかといった発言がパネラーから出されています。(一部訂正しました 9:35)

    是非、視聴して見て下さい。

  2. アポネット 小嶋

    紹介したInfoseekのページに、当日の資料や緊急共同声明がアップされています。

    今回の新型インフルエンザの拡大を意識したものになっています。

    ネット医薬品販売への規制は“憲法違反”ではないのか〜シンポジウム開催
     (Infoseek News HOT Journal 5月21日)
    http://news.www.infoseek.co.jp/special/j-is/hotjournal_yakuji001

    例えば、「新型インフルエンザの事例からの教訓」では、

    1)突然、外出困難な状況に陥った場合、早期治療を望んでも、自分の病状にあった適切な大衆薬を入手することが困難⇒病状の悪化を招く虞
    2)新型インフルエンザのような感染性の病気が流行した場合、人ごみの中での医薬品購入を強いられる⇒かえって感染が拡大し、国民の安全性が阻害される

    また、共同声明(案)でも

    医薬品には副作用があり薬害被害を出さないようにすることが重要であることは当然ですが、一方で、現在、消費者に定着し、かつ、インフルエンザパニックにも有効なツールとなりうる薬のネット販売をあえて禁止して、対面販売に限定しなければ医療の安全は確保できないとするのは、余りにも極端であること、つまり、そこまでの過剰な規制の必要性を示す実態もなく、また、医学的根拠も希薄であることが明らかになりました。

    <-中略->

    新型インフルエンザの影響で外出を控えなければならないようなケースでは、通信販売を利用できることが消費者の健康維持に寄与し、消費者に大きな安心を与えることになります。関係者においては、いたずらに国民の医薬品購入手段を狭めることがないようにし、国民の健康が損なわれるような重大な事態を招かないようにしていただきたいと考えます。

    ある業界紙では、新型インフル「追い風」狙いかといった見出しが躍っていましたね。