24日、中医協診療報酬改定結果検証部会が開催され、今年も保険薬局(1000施設)、病院(1000施設)、診療所(2000施設)、患者(薬局調査の対象施設に来局した患者を対象とし、1施設につき4名)に対して、後発医薬品の使用状況調査が行われることが決まりました。
第24回中央社会保険医療協議会診療報酬改定結果検証部会(2009年6月14日開催)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/06/s0624-9.html
※資料(検−1)に実施案が、資料(検−2)の54〜85ページに後発医薬品の使用状況調査表(案)が示されています
調査項目はほぼ去年の調査と準じていますが、処方せんごとの振り分け調査は7月21日から27日までの一週間分に短縮されています。
新たに設けられた質問や回答の選択肢が増えたのは、以下の事項です。
設問 | 回答の選択肢 |
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後発医薬品の説明・調剤にはあまり積極的には取り組んでいない理由 | 1. 後発医薬品の品質に疑問があるため 2. 後発医薬品の効果に疑問があるため 3. 後発医薬品の副作用に不安があるため 4. 後発医薬品の安定供給体制が不備であるため 5. 後発医薬品の情報提供が不備であるため 6. 後発医薬品に関する患者への普及啓発が不足なため 7. 近隣の医療機関が後発医薬品の使用に消極的なため 8. 後発医薬品の説明に時間がかかるため 9. 後発医薬品の調剤による薬剤料減に不安があるため 10. 後発医薬品の備蓄増に伴う不良在庫の拡大など、在庫管理の負担が大きいため 11. 調剤室での薬の取り揃えの前に後発医薬品を説明する業務手順となっていないため |
後発医薬品への変更が可能な処方せん2を持参した患者に対し、説明をしなかった理由 | 1. 待っている患者が多く、説明する時間的余裕がなかったから 2. 患者が急いでおり、説明不要と言われたから 3. 患者が後発医薬品について十分理解していたから 4. 調剤室での薬の取り揃えの前に後発医薬品について説明する業務手順になっていないから 5. システム上、薬剤料の差額がすぐに計算できないので、患者の質問にその場で答えることができないから 6. 説明しなければならないという認識が不足していたから |
貴施設では、患者が後発医薬品を頼みやすくなるような工夫をされていますか。 | 〈薬局向け〉 1. 薬局内に後発医薬品に関するポスターや案内板等を掲示している 2. 受付窓口に「ジェネリック医薬品希望カード」を用意している (別途:「ジェネリック医薬品希望カード」の使用状況についての設問あり) 3. 薬局内に後発医薬品の普及啓発に関するリーフレット等を用意し、患者が入手できるようにしている 4. 後発医薬品に関心がある患者のために、専用の相談窓口を設けたり、説明担当の薬剤師を配置している 5. 薬局内で後発医薬品に関するビデオを流している 6. 処方せん受付時に、患者の意向を容易に確認できるような資材を配布している (医科向け) |
調査は7月に実施され、10月にも速報値が出されるようです。今回の調査は来年度からの診療報酬改定や後発医薬品使用促進策に影響があることから、きちんとした状況把握が行われればと思います。
ところで、「ジェネリック医薬品希望カード」の配布は薬局でも積極的に行うようにということなのでしょうか?
関連情報:TOPICS
2009.05.21 後発医薬品使用促進の周知・徹底に指導強化へ
2009.01.23 厚労省、市町村国保に後発医薬品情報の通知の取り組みを求める
2008.12.20 後発医薬品の使用促進で230億円の節約可能?
参考:医療介護CBニュース6月24日(一定期間をすぎるとログイン必要)
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/22730.html
2009年06月25日 16:24 投稿