消費者庁内にエコナ問題対応プロジェクトが発足

 消費者庁(http://www.caa.go.jp/)は29日、特定保健用食品の許可を受けているエコナ関連製品について、食品の安全に対する消費者の不安が広がっている状況等を踏まえ、消費者の不安の解消に資する取組の推進等行政としての対応を検討するためのプロジェクトを発足したと発表しました。

「食品SOS 対応プロジェクト−エコナを例にして−」の発足について
  (消費者庁2009年9月29日)
 http://www.caa.go.jp/foods/pdf/syokuhin34.pdf

 「エコナ」の安全性について11月をめどに食品安全委員会が結論を出すことになっていますが、福島消費者相は「結論が出ていないので何もできませんでは従来の厚労省と一緒。安全性の結論が出ていない段階で行政にできることを検討したい」として、消費者庁の中に「食品SOS対応プロジェクト」を立ち上げたとしています。

 プロジェクトでは今後、特定保健用食品の許可を行った食品について、「新たな科学的知見が生じた場合等における対応指針」「食品の安全性等に関し、消費者から不安や懸念が寄せられた際の対応指針」「消費者の的確な選択に資する情報提供の方法」等が検討されるとのことです。

 1日には早速、「エコナ関連製品に関する関係省庁等担当課長会議」が開催され、消費者に正確で分かりやすい情報を提供することを決めたそうです。

消費者庁-食品 http://www.caa.go.jp/foods/index.html

 「エコナ関連製品に関する関係省庁等担当課長会議」議事要旨
  (消費者庁2009年10月5日掲載)
  http://www.caa.go.jp/foods/pdf/syokuhin36_1.pdf

 一方、厚労省ウフェブサイトには30日、Q&Aが掲載されています。

高濃度にジアシルグリセロール(DAG)を含む食用油等に関するQ&A
 http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/qa/090930-1.html

 また、25日都内で開催された緊急集会「エコナの安全性を問う会」では、参加者から、特保の認定が消費者庁、リスク評価が食品安全委、販売禁止措置は厚労省と「縦割り行政」になっている現状への批判が相次いだそうです。

関連ブログ:
 不健康エコナ:特保決定の分科会で安全性の議論などまともにしてない
  (内科開業医のお勉強日記 10月1日)
   http://intmed.exblog.jp/9042157/

関連情報:TOPICS 2009.09.17 花王、エコナ関連商品の一時販売自粛を発表  

参考:
消費者相“エコナ問題”でプロジェクト発足
 (日テレNEWS24 9月30日)
 http://www.news24.jp/articles/2009/09/30/07144676.html
「エコナ」正確な情報を提供 発がん性懸念で省庁会議
 (47NEWS 10月1日 共同通信配信)
 http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009100101000273.html
毎日新聞9月25日
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090925-00000097-mai-soci

10月5日 16:40リンク追加


2009年10月01日 19:01 投稿

コメントが2つあります

  1. アポネット 小嶋

    9月30日に開催された、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会で、報告事項として資料が提出されています。対応の経緯などが記されています。

    報告事項
     高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の取り扱いについて 他
     (WAM NET 2009年10月2日掲載)

  2. アポネット 小嶋

    5日、議事要旨が掲載されました。(元記事でリンク)

    食品安全委員会事務局は、「厚労省に対し提出を要請されている追加資料が11月に提出された場合でも、その試験結果の内容によっては、さらに追加試験を行わなければ評価をとりまとめることができない可能性がある」と発言しています。