消費者庁、トクホ制度見直しへ

 「メーカーの都合のよいデータに国がお墨付きを与えている」という批判もある特定保健用食品(トクホ)の認可制度ですが、消費者庁の大島副大臣は21日、そのあり方を検討することを明らかにしました。

大島副大臣記者会見要旨(内閣府10月22日掲載)
 http://www.cao.go.jp/kaiken/0909oshima/2009/1021kaiken.html

 大島副大臣によれば、関係省庁、専門家、消費者団体などで構成する検討会を近く立ち上げ、トクホができた理由も踏まえて、トクホの位置づけなど、来年3月を目途として、消費者の立場からまず論点の整理を行い、来年度から本格的な見直し作業に着手するそうです。

 今後さらに1週間ほどかけて、どういう段取りで、どういう論点に基づいて、トクホの議論をするかについて消費者庁及び消費者委員会と検討するとのことです。

 また、福島消費者担当相も、22日の朝日新聞の取材に対し、「果たしている役割が適切か根本的に見直したい」と述べ、検討会を11月中にも開催することを明らかにしています。

記事によれば、検討される内容としては、

  • トクホの表示制度や取り消しを巡る消費者庁の再審査が、消費者に役立つ仕組みになっているのか
  • 審議する効能や安全性の試験結果のデータを、企業自らが準備する現行の手続きが妥当か
  • 「おなかの調子を整えます」「体脂肪が気になる方に」などの効能や効果の強調をうたった現行の表示のあり方は適切か

などだそうです。

 ただ、制度そのもの廃止については、「トクホは宣伝で商品の効能が強調され、本来の目的を超えた付加価値がつきすぎているのではないか。国がお墨付きを出す必要はあるのか、ゼロから見直したい」としながらも、トクホの市場規模が大きくなっていることもあり、慎重に考えたいとしています。

関連情報:TOPICS 2009.10.08 花王、エコナのトクホ認定を返上

参考:
トクホ、廃止も含め見直しへ 福島・消費者担当相(朝日新聞10月23日)
 http://www.asahi.com/health/news/TKY200910230260.html
日本経済新聞10月22日
 http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20091022AT1G2103C21102009.html

10月23日 21:00更新


2009年10月22日 22:44 投稿

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