中学生、薬害の歴史や副作用について副教材で学習へ

 長妻厚労相は、23日の閣議後の記者会見で、来年度予算の概算要求に薬害の歴史や医薬品の副作用を学ぶための中学生向けの副読本を作成することを明らかにしました。

 厚労省によれば、来年度概算要求に薬害教育推進事業費として約2600万円を計上(削られるって事はないですよね)、今後専門家や過去の薬害被害者の協力を得ながら、約120万部の副読本を作成し、全国の中学校に配布するそうです。

 小・中・高等学校の教育の中で、薬害の歴史や薬害再発防止などを学ぶことについては、全国薬害被害者団体連絡協議会(http://homepage1.nifty.com/hkr/yakugai/)が毎年8月に行っている薬害根絶デーの厚労省・文科省との交渉での要望事項として取り上げられている他、今年4月まとめられた「薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方 検討委員会」第一次提言でも取り上げられ、その実現が強く求められていました。

 おそらく、くすり教育の一環として、学校薬剤師の関与が求められる可能性があります。大学時代にこういった分野をあまり学ぶことが少なかった私たちも、機会を見つけて学習する必要があるでしょう。

関連情報:TOPICS
 2009.05.07 薬害防止のための医薬品行政のあり方第一次提言
 2007.08.14 8月24日は、薬害根絶デー(旧サイト)

参考:毎日新聞10月23日
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091023dde041010016000c.html
時事通信10月23日

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009102300367


2009年10月23日 18:56 投稿

コメントが1つあります

  1. アポネット 小嶋

    教育用資材を作成するにあたって、その内容について2010年7月23日に検討を行うようです。

    第1回薬害を学び再発を防止するための教育に関する検討会の開催について
    (厚労省2010年7月20日掲載)
    http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000dww7.html

    検討会の目的は、「若年層が医薬品に関する基本的知識を習得し、薬害事件を学ぶことにより、医薬品に関する理解を深め、健康被害の防止等に資するため、中学生用教材の在り方について検討するとともに、薬害に関する資料の収集、公開等を恒常的に行う仕組みについて検討する。」だそうです。