レセプトオンライン導入のための補助は見送るべき

 11日午前、行政刷新会議WG「事業仕分け」の第2WGは、予定の時間より早めて、「レセプトオンライン導入のための機器の整備等の補助」について、事業仕分けを行っています。インターネット中継で聞いていたのですが、以下のような議論が行われています。

配布資料
 http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/pdf/nov11-am-shiryo/05.pdf
 http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/pdf/nov11-am-shiryo/06.pdf

  • 最大100万円(ソフトなら80万円)のうちの50%を補助するという根拠があいまい
  • 現時点ではインセンティブの根拠がない(オンライン請求は義務化ではなく原則)
  • 医療業界にだけ補助金が出されるのはおかしい
  • 医療機関にとっては費用対効果にメリットがはっきりしない
  • 業務の中核になぜ金を出す
  • 所得が高い開業医に補助する必要はない
  • オンライン化によるコストダウンは、手数料を114円を8円引き下げることで50億円のコストカットが可能
  • オンライン化により査定率が2倍となった
  • 需要があるソフトであれば、国で競争させてコストダウンすることも可能ではないか。一社独占には議論もあるが、税の使い方を考えれば検討も必要

 上記のような議論を経て、廃止が5人、民間に委託(民間努力)1人、見送り7人という仕分け人の判定が示され、WGとの結論はこの事業については今回は見送るべきということになりました。

評価コメントと評価結果
 http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/h-kekka/pdf/nov11kekka/2-2.pdf

 仕分け人からは、医療レセプトコンピューターの商慣行にも疑問が投げかけられ、電子化による疾病解析などのメリットがあるとしながらも、オンライン化については慎重に検討する必要があるということになりました。

関連情報:TOPICS 2009.11.09 事業仕分け、薬価の見直しなども対象に

参考:
医療介護CBニュース11月11日(一定期間を過ぎるとログイン必要)
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/25132.html
仕分け結果の詳報(47NEWS 11月11日 共同通信配信)
 http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009111101000954.html

11月11日 23:00更新 13日 10:10リンク追加


2009年11月11日 12:37 投稿

Comments are closed.