米FDAは3日、FDA Drug Safety Newsletter – Volume 2, Number 3, 2009 を公表し、Postmarket Reviews のページで本サイトでも紹介した、テストステロンゲル(TOPICS 2009.05.08)と亜鉛含有点鼻薬の問題(TOPICS 2009.06.17)が改めて取り上げられています。
FDA Drug Safety Newsletter – Volume 2, Number 3, 2009
http://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/DrugSafetyNewsletter/ucm189778.htm
テストステロンゲルについては、2000年の承認後から2009年5月までに、FDAの副作用報告システム(AERS:FDA’s Adverse Event Reporting System)を通じ、子どものテストステロンの間接的暴露による有害事象の報告が20例(米国内18例、2例は海外)あり、12例で血中テストステロンの肥大、性器の腫脹、陰毛の早発などが認められたそうです。症例では、父親の塗布部への直接接触だけではなく、衣服や寝具を通じて吸収される可能性が示唆されています。
なお、この問題についての詳しいレビューは、2009年6月23日に開催された Pediatric Advisory Committee の配布資料でも公表されています。
Briefing Information for the June 23, 2009 Meeting of the Pediatric Advisory Committee(FDA Pediatric Advisory Committee)
一方、亜鉛含有点鼻薬“Zicam”については、AERSを通じて131例の有害事象が報告され、うち97%127例が鼻嗅覚脱出(anosmia)だったそうです。
関連情報:TOPICS
2009.08.10 テストステロン配合OTC外用薬に添付文書の変更指示
2009.05.08 テストステロン外用薬は子どもが触れないようにすべき(米FDA)
2009.06.17 亜鉛の鼻腔内適用は嗅覚障害をもたらす(米FDA)
12月5日 9:20更新
2009年12月04日 17:11 投稿