エゼチミブにがんリスクの関連はおそらくないが(米FDA)

 去年8月24日のTOPICSで、シンバスタチン(リポバス)とエゼチミブ(ゼチーア)との合剤のVytorinについて、がんリスクの増加と関連があるかどうかを米FDAが調査中であることを紹介しましたが、22日、FDAはその調査結果をようやく発表しています。

Follow-Up to the August 2008 Early Communication About an Ongoing Safety Review of Ezetimibe/Simvastatin (marketed as Vytorin), Simvastatin (marketed as Zocor) and Ezetimibe (marketed as Zetia) – FDA Investigates a Report from the SEAS Trial(FDA 2009.12.22)

 FDAでは、SEASの他、現在進行中のSHARP、IMPROVE-IT などの大規模臨床試験を再検討し、Vytorinまたはゼチーアとがんリスク・がん関連死の上昇との関連性はおそらくないと結論付けた一方、長期間の大規模試験では、シンバスタチンとがんリスクとの関連性は示されなかったが、エゼチミブとがんリスクとの関連性除外するには不十分であるとした見解も発表しています。

 1年前の学会での議論とほぼ同じようです。FDAでは、SHARP(2010年)、IMPROVE-IT(2012年)の結果を踏まえ、新たな情報を更新するものと思われます。

Ezetimibe/Simvastatin (marketed as Vytorin) Information(米FDA) 

関連情報:TOPICS
  2008.09.03 SEAS trial の解析公表もがんリスクは証明されていないとの見解
  2008.08.24 高脂血症治療薬とがんリスク


2009年12月24日 00:10 投稿

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