2007年10月にまとめられた「後発医薬品の安心使用促進アクションプログラム」において、品質確保のための国による取組みとして、「ジェネリック医薬品品質情報検討会」が設置されていますが、1月14日に第4回の検討会が非公開で開催され、21日、議事概要と資料が公表されています。
ジェネリック医薬品品質情報検討会(国立医薬品食品衛生研究所 ウェブサイト)
http://www.nihs.go.jp/drug/ecqaged.html
第4回ジェネリック医薬品品質情報検討会 議事概要
http://www.nihs.go.jp/drug/ecqaged/4Generic.html
第4回検討会ではまず、学会発表や論文などで品質上の問題が懸念された、7成分117製剤(ブロチゾラム錠・17製剤、トリアゾラム錠・10製剤、プラバスタチンナトリウム錠・26製剤、ノルフロキサシン錠・14製剤、アマンタジン塩酸塩錠・8製剤、クラリスロマイシン錠・18製剤、ロキソプロフェンナトリウム錠・24製剤)の溶出試験、2成分27製剤(ブロチゾラム錠・17製剤、トリアゾラム錠・10製剤)の定量試験、イオパミドール注射剤の純度試験の結果が報告されました。(資料4-1-1)
その結果、トリアゾラム錠0.25mg「TSU」の一部のロットで規格不適合の製品があったそうです。(この製剤は処方変更のための一変申請中であり、製剤の品質が改善される予定)
また、球形吸着炭製剤の後発品(メルクメジン、キューカル)の品質に関しては、製剤の表面及び内部構造の違いなどにより、臨床効果の傾向予測に用いるインドキシル硫酸の吸着が低いもの(メルクメジン)があったそうです。(資料4-1-2)
なお、イトラコナゾール製剤の検証についてはこれからのようです。(資料4-1-3)
さらに検討会では、平成21年4月〜平成21年9月の文献及び学会発表(資料4-2-2)や、平成21年度の上半期に医薬品医療機器総合機構に寄せられた相談内容(資料4-3-1)等の検討が行われ、後発医薬品の品質に明らかに問題があることを示すものはないとの評価が行われた一方、文献等で用いられた試験方法等に問題があり、当該文献等の内容のみでは後発医薬品の品質について判断できない品目、機構への相談された品目を考慮し、試験方法の検討も含め、下記の製剤についてワーキンググループ(WG)で検討することになりました。
- メシル酸ブロモクリプチン錠(溶出試験)
- グリクラジド錠(溶出試験)
- ブシラミン錠(メーカーーによる加速試験後の溶出試験データを検討し、今後の方針を決定)
また、上記製剤とは別に、過去の文献等を調査して検討が必要なだとして、次の10成分11製剤(第三回検討会で決定したものも含む)についても、ワーキンググループで改めて品質について検証が行われます。(資料4-4)
- エチゾラム錠(溶出試験)
- ニフェジピン徐放錠(CR 錠及びL錠)(溶出試験)
- ビペリデン塩酸塩錠(溶出試験)
- ランソプラゾールカプセル(溶出試験)
- リマプロストアルファデックス錠(含量均一性試験)
- プラバスタチンナトリウム錠(含量均一性試験)
- 塩酸チクロピジン錠(溶出試験)
- 塩酸ニカルジピン錠(溶出試験)
- シメチジン錠(溶出試験)
- テオフィリン徐放ドライシロップ(溶出試験)
関連情報:TOPICS
2009.07.15 第3回ジェネリック医薬品品質情報検討会
2009.01.07 第2回ジェネリック医薬品品質情報検討会
2008.08.30 第1回ジェネリック医薬品品質情報検討会
関連記事:
【ジェネリック医薬品品質情報検討会】規格不適合も品質に問題なし
‐8成分164製剤の試験結果報告
(薬事日報 HEADLINE NEWS 1月19日)
http://www.yakuji.co.jp/entry17827.html
2010年01月22日 00:22 投稿