改正薬事法が施行されて8ヶ月余りが経ち、現場の薬剤師や登録販売者には、セルフメディケーションのアドバイザーとしての職能を期待されています。最近はこういった現状に応えるべく、OTC薬の解説書や情報書を書店の店頭で多く目にしますが、読むには情報量がやや多く、またOTC薬の販売の実践にすぐ役立つ書籍として購入意欲をそそられるものはあまりありませんでした。
しかし、今回紹介する「薬の選び方を学び 実践する OTC薬入門」(本会世話人鹿村も監修)は、専門家が販売にあたって習得しておくべき「基本的知識」がコンパクトにまとめられており、現在ドラッグストアなどでOTC薬の販売に従事している人にはもちろんのこと、調剤が主体でOTC薬を普段あまり手にしたことのない薬剤師にも、実践ですぐに役立つ内容となっています。
特に本書は、薬局の現場の薬剤師が分担執筆されていて、どのような流れで最適なOTC薬を選択すればよいかが一目で分かる「イメージマップ」、「販売前に確認すべき事項」、「生活上の留意点」、配合成分ごとにグルーピングされ、最低限取り扱うべき品目の目安ともなる「主な商品・特徴」といった構成でわかりやすくまとめられていて、「入門書」にとどまらない充実した内容となっています。
価格も1,800円と手頃で、OTC薬に関する実務実習の教材としても活用できそうです。
薬の選び方を学び 実践する OTC薬入門
(Yakzemi Book)
http://www.yakuzemi.ac.jp/yb/otc.php
2010年02月13日 12:09 投稿
このほど出版元が、震災関連情報無料公開という形で内容の一部を公開しています。ありがとうございます。
震災関連情報無料公開のご案内
http://www.ytl.jp/ex/otcdata.html