民間の医薬品監視団体の薬害オンブズパースン会議(http://www.yakugai.gr.jp/)は23日、医薬品と食品との区別を曖昧にし、かえって国民の健康に対する弊害を生じさせるおそれがあり、薬事法とも矛盾するとして、特定保健用食品制度の廃止を求める要望書を厚労省や消費者庁などに提出しています。
特定保健用食品制度の廃止を求める要望書提出
(薬害オンブズパースン会議 2010年3月23日)
http://www.yakugai.gr.jp/topics/topic.php?id=746
http://www.yakugai.gr.jp/topics/file/20100323tokuhoyoubousho.pdf
同会議では現行の特定保健用食品について、医薬品に比べごく少数のヒトを対象とした臨床試験ですむことやも医薬品に比べきわめて緩く、医薬品に義務付けられている市販後の安全性追跡調査もトクホに対しては行われていない、消費者に対し「何らかの薬効がある」かのような誤解をさせるような宣伝も可能であるなどと指摘し、特定保健用食品制度は、医薬品と食品の区別をあいまいにし、真に国民のためになる制度ではないとしています。
要望書では、エコナと胡麻麦茶の例を挙げて、食品と医薬品の区別を曖昧にしている点や薬事法との矛盾点を指摘しています。
現在消費者庁では、トクホも含めた「健康食品の表示に関する検討会」(→リンク)が開催されていますが、検討会のヒアリングでも同様の意見が出されています、トクホ制度は今後どうなっていくことでしょう。
関連情報:TOPICS
2009.10.22 消費者庁、トクホ制度見直しへ
2009.12.14 第1回健康食品の表示に関する検討会
2010年03月24日 00:05 投稿