EMA(欧州医薬品庁)の医薬品委員会は23日、接触性アレルギーのリスクが高いとして、ブフェキサマク製剤の承認取り消しを勧告しました。
European Medicines Agency recommends revocation of marketing authorisations for bufexamac
~ Medicines to be taken off EU markets because of high risk of contact allergies
(EMA Press Release 2010.4.22)
http://www.ema.europa.eu/pdfs/human/referral/bufexamac/24639510en.pdf
Questions and answers on the revocation of the marketing authorisations for medicines containing bufexamac
(EMA 2010.4.22)
http://www.ema.europa.eu/pdfs/human/
referral/bufexamac/Bufexamac_Q&A_23992310en.pdf
委員会では、ドイツのレビューのデータ(TOPICS 2010.01.26)やメーカーからのデータを検討、患部が湿疹などの状態だとリスクが高まる他、有用性を示すデータも限られるとして今回の結論を下したようです。
これを受け、処方医や患者に対して次のように勧告しています。
- 医師はブフェキサマクを含む製剤の処方を止めるべきである。広く使われている他の医薬品に変更すべきである。
- 現在ブフェキサマクを含む薬を使用している患者は適切な代替薬に切り替えることができるように、医者と話をするべきである。
- 患者はどんな質問でも、医者あるいは薬剤師に尋ねるべきである。
EUでは、オーストリア、ブルガリア、チェコ共和国、フランス、ハンガリー、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、ポルトガル、ルーマニア、スロバキアで、ブフェキサマク製剤が承認されていますが、日本でも、アンダーム、ロバック(OTC)として広く使われています。
主に湿疹などの皮膚疾患に用いられている日本でも、承認の見直しとなるのでしょうか。
関連情報:TOPICS 2010.01.26 ブフェキサマク外用薬の承認見直しか(EU)
2010年04月24日 10:36 投稿
OTC医薬品(ロバック他)は販売中止になるようです。
医療用(アンダーム他)は、おそらく現在処方をしている医師も相当数いるでしょうから、まずEMAの勧告を当局が医師にはっきりと伝えることが先になるでしょう。
これで、やけどや顔への使用などのOTCでの代替薬はどうなるのでしょう。
弱ステロイドを推奨というわけにはいかないでしょうから。
28日公表の海外公的機関 医薬品安全性情報に、異例の早さで日本語訳が掲載されています。
海外公的機関 医薬品安全性情報Vol.8 No.8
http://www.nihs.go.jp/dig/sireport/weekly8/09100428.pdf
下記ブログを見ると、EMAの勧告前にロバックの販売中止が決定されているようですね。
OTC ブフェキサマク製剤
(タカヤマ薬局ブログ 4月29日)
http://taka1101.exblog.jp/11029690/
仲間の薬剤師の話だと小林製薬製品も4月いっぱいで販売中止だとか。
であるなら、早めに正式なアナウンスして欲しいですね。