厚労省は1日、輸血による慢性鉄過剰症治療薬のデフェラシロクス(エクジェイド懸濁用錠125mg/エクジェイド懸濁用錠500mg)について、重篤な肝障害、腎障害、胃腸出血を発現の報告があるとして、警告欄の設置を含む添付文書の改訂を指示しました。
使用上の注意改訂情報(平成22年6月1日指示分)(PMDAウェブサイト)
デフェラシロクスによる、重篤な肝障害、腎障害、胃腸出血については、国内外で報告がされていますが、今回の改訂は米FDAが今年2月18日行ったアナウンス(TOPICS 2010.04.15)を受けてのものと思われます。
[禁忌]の項に
「高度の腎機能障害のある患者」
「全身状態の悪い高リスク骨髄異形成症候群の患者」
「全身状態の悪い進行した悪性腫瘍の患者」
が追記される他、[用法及び用量に関連する使用上の注意]の項には、
「本剤投与によって肝機能検査値異常があらわれることがあるので、投与開始前、投与開始後1ヵ月間は2週毎、投与開始1ヵ月以降は4週毎に血清トランスアミナーゼ、ビリルビン、Al-Pの測定を行うこと。本剤に起因した血清トランスアミナーゼ等の持続的な上昇が認められた場合には休薬し、適切な処置を行うこと。肝機能検査値異常の原因が本剤によらないと判明し、肝機能検査値が正常化した場合に本剤による治療を再開する際には、本剤を減量して治療を再開すること。」
が追記され、定期的な血液検査が義務づけられています。(血清クレアチニン値についても投与開始前にを2回、投与開始後も4週毎に測定することが既に義務づけ)
関連情報:TOPICS
2010.04.15 海外公的機関 医薬品安全性情報Vol.8 No.8
2010.02.18 海外公的機関 医薬品安全性情報Vol.8 No.4
2009.10.29 海外公的機関 医薬品安全性情報Vol.7 No.22
2008.09.08 海外公的機関 医薬品安全性情報Vol.6 No.18
2008.04.05 海外公的機関 医薬品安全性情報Vol.6 No.7
2010年06月02日 09:35 投稿