株式会社QLifeと株式会社ネグジット総研は、このほど共同で『処方薬の「家庭内保存」と「個人間譲渡」実態調査』を行い、11日その結果を発表しています。
6割の家庭で、処方薬の使いまわし 8割以上の家庭が余った処方薬を保存し、子供への自己判断使用も5割にのぼる
(株式会社QLifeプレスリリース6月11日)
http://www.qlife.co.jp/news/1148.html
処方薬の「家庭内保存」と「個人間譲渡」実態調査
http://www.qlife.co.jp/news/100611qlife_research.pdf
この調査は、過去一年以内に医療機関を受診した、家庭の主婦(子供あり)1000名を対象に今年5月に行われたWEB調査で、年齢別受診頻度別に結果の検討を行っています。
結果によれば、回答した5割以上の家庭でいわゆる使い回しをしたことがあると答え、また友人・知人間で、あげたりもらったりしたことも1割程度いたそうです。
使い回しで一番多かったのは、ロキソニン・カロナールなどの解熱鎮痛剤(60.5%)で、次いでモーラスなどの湿布薬(54.4%)、PLなどの風邪薬(46.7%)だったそうです。
こういった背景には、必要(量)以上に処方されている様子もあるようです。下記記事と比べると、日本での使い回しは米国より割合が高いと言えるかもしれません。
関連情報:TOPICS 2008.08.27 約3割の成人が処方薬を他人とやりとりをする(米国調査)
2010年06月11日 19:07 投稿
いつも興味深く拝見しています。
このような高頻度な使いまわしの習慣は、普段医師にかかっている者であれば市販薬よりも割安で薬を入手できるという背景からであることは明らかです。
医療費抑制の観点からも、市販薬相当の軽微な薬剤の給付率を引き下げ、薬剤師の職能を活用することが肝要であると思います。