1日の日薬ニュースにもありますが、日薬は6月25日に薬学生ニュースを発刊したと発表しています。創刊号はPDFで読むことができます。
薬学生ニュースの発刊について(日本薬剤師会2010年6月25日)
http://www.nichiyaku.or.jp/contents/topics/tpc100628.html
この薬学生ニュースは、実務実習が開始しされたこと等を受け、指導薬剤師と薬学生とのコミュニケーション・ツールとして、また薬学生に役立つ情報を伝達・提供するための媒体として発刊されたもので、実務実習の時期に合わせて、年3回の発行を予定しているとのことです。
私が学生時代には、薬剤師会が学生向けに情報を発信することなどなかったことを考えると、時代が変わったなと思いましたが、肝心の中身の方はちょっと期待外れでしたね。
創刊号ということで、会長の挨拶は必要かと思いますが、実務実習のコミュニケーション・ツールとするなら、医療連携や保健活動・薬物乱用など、大学では知る機会が少ない現場での取り組み事例(特に薬剤師会が主体となった取り組み事例)の紹介にもっとスペースを割いた方がよかったと思います。
日薬も、将来薬剤師会への多くの入会を期待しているのでしょうから、そのためにも薬剤師会の役割や(国内外の)薬剤師の将来像について、もっと事例を交えながら語るべきだと思いました。(もっとも、依然として将来ビジョンすら示されていないか)
一方、2面・3面の薬学生の交流を紹介するのもよい試みだと思います。私たちの学生時代には細々とやっていたものですが、ネット時代の今、工夫次第でさまざまな交流や情報交換が可能です。そういった場をもっと学生に用意してあげたいですね。
以前紹介しましたが、英国王立薬剤師会のPJ Onlineでは、学生向けのページがあります。
Tomorrow’s Pharmacist(PJ Online)
http://www.pjonline.com/tomorrows-pharmacist
上記メニューを見ると、薬学生関連のニュース、交流の場(ブログ)、薬剤師の活躍の場の紹介、海外の薬剤師活動の紹介、イベント情報など盛りだくさんです。
英国のようにはいかないでしょうが、薬学生ニュースをコミュニケーションツールと考えているのであれば、一方的な発信だけではなく、日薬も是非、薬学生の思いや考えも共有できるようなものにしてもらいたいです。私たちにはそういった意見が刺激にもなります。
また4面のTOPICS的な情報については、もっと薬剤師会ならでは情報発信や主張をしてもらいたいですね。昔はこういった情報は入手することさえ敷居が高かったものですが、今は意識が高い学生さんはおそらく概要くらいはWEBで入手して知っているはずですし、業界紙なども学生向けに情報を発信しているからです。
薬事日報 薬学生新聞 2010/05/01
http://www.yakuji.co.jp/entry19132.html
チーム医療の推進と薬剤師業務の拡大を紹介するのなら、報告書を紹介するだけではなく、その社会の期待に今どこまで応えられているのか(当然実績や海外の事例があるから、報告書に盛り込まれている)、そのためには何を学ぶことが必要なのか、そういったアドバイスもしてあげるべきではないでしょうか。
学生さんで、もしこの記事を見ていたる方がいたら、コメントをお願いします。
第2号を期待しましょう。
関連ブログ:薬学生ニュース、創刊。(10シス 2010年7月1日)
http://tensis.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-227c.html
2010年07月02日 00:52 投稿