TOPICS 2008.09.20 で、乳幼児のアセトアミノフェンで喘息のリスクを増すかもしれないとした論文を紹介しましたが、 同じ国際研究下で今度は13・14歳(Teen)を対象とした研究結果が公表されてます。
(薬剤師関連のstudyについて、一部については下記のスタイルで紹介することにしました。記述法などに誤りがございましたらご指摘下さい。)
研究の 目的や背景 |
アセトアミノフェンと使用で乳幼児の喘息のリスクが増大することが知られているが、思春期の子どもでも同様か |
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研究の方法 | cross-sectional study |
どんな患者が研究の対象? | ISAC(International Study of Asthma and Allergies in Childhood)という、小児における喘息とアレルギーに関する国際研究の13・14歳(Teen)の喘息患者322,959人(50か国113センター) |
どんな介入? | アセトアミノフェンの使用と喘息関連症状の発現について、ビデオを用いて、喘息・鼻結膜炎(rhinoconjunctivitis)・湿疹などのあてはまる症状があるかどうかについてアンケート調査 |
何を比較? | アセトアミノフェンを使用の有無と喘息の関連 |
わかったこと | 過去1年間にアセトアミノフェンを使用たことがあるTeen(Medium Use)で喘息リスクが1.43倍、鼻結膜炎が1.38倍、湿疹が1.31倍 1ヶ月に1回以上アセトアミノフェンを使用したことがあるTeen(High Use)で喘息リスクが2.51倍、鼻結膜炎が2.39倍、湿疹が1.99倍 |
コ メ ン ト | Teenでもアセトアミノフェンによる喘息悪化の可能性があり、RCTなどによるさらなる研究が必要のようです |
論 文 名 | Acetaminophen Use and Risk of Asthma, Rhinoconjunctivitis and Eczema in Adolescents: ISAAC Phase Three |
掲載雑誌 | Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2010; published ahead of print on August 13 |
リ ン ク | http://ajrccm.atsjournals.org/cgi/content/abstract/201005-0757OCv1 |
参考・論文紹介記事:
Acetaminophen Tied to Asthma in Adolescents
(MedPage TODAY 2010.8.13)
http://www.medpagetoday.com/Pediatrics/Asthma/21656
Tylenol Use Linked to Asthma, Other Allergies in Teens
(Consumer Health Day 2010.8.13)
http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=642092
関連情報:TOPICS
2008.09.20 アセトアミノフェンと喘息リスク
2009.11.08 アセトアミノフェンの使用と喘息リスクは関連か(カナダ研究)
2010年08月14日 10:17 投稿