過剰投薬、原因は患者の要望?

 全国保険医団体連合会(http://hodanren.doc-net.or.jp/)は22日、このほど行った過剰投薬に関するアンケート調査の結果を公表しています。

過剰投薬に関するアンケート調査結果
(全国保険医団体連合会 2010年9月22日)
http://hodanren.doc-net.or.jp/iryoukankei/kaiinnannketo/100922kajyou.html

 このアンケートにおける過剰投薬の定義は、「必ずしも医学的に必要がないのに、必要以上の投薬、処方を行うこと」(但し、どこまでを過剰投薬とするかは個々の判断に委ねる)とのことだそうですが、過剰投薬の理由について尋ねたところ「患者の要望」が最も多かったそうです。

 サンプルが必ずしも多いわけではないので全体の意見とはいえませんが、記載されている個々の事例を見ると、患者さんの要求で仕方なく処方されているものがあることをうかがわせます。

 長崎新聞での県協会副会長の「病院から患者を引き継いだ場合などに薬が多いが、減らすのは大変。例えば、不整脈の薬をやめたために、心臓まひを起こして死亡したら責任が問われる」「逆にやめやすい胃薬や漢方薬などは患者の要望が強い」といったコメントは印象的です。

 結果について、許可なく引用しないで下さいということので、詳細については、下記ページ・ファイルをご覧になって下さい。医療連携や医薬品の保険診療における適用のあり方などを考えさせられます。

全国保険医団体連合会インターネット調査 回答数125名(病院10 診療所115)
 https://www.cypher-web.jp/view2/result01.php

長崎県保険医協会会員へのFAXによるアンケート調査 回答数271名(病院16 診療所255)
 http://www2.vidro.gr.jp/kajou_touyaku.pdf

上記アンケートの比較とまとめ
 http://hodanren.doc-net.or.jp/iryoukankei/kaiinnannketo/100922kajyou.pdf

  この種の調査は、改めてバイアスが入らないように全国規模できちんと調査を行うべきでしょうね。

関連記事:過剰投薬「経験ある」4割 理由は「患者の要望」が最多
       (長崎新聞9月23日)
    http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20100923/04.shtml


2010年09月23日 17:39 投稿

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