風邪薬購入7割が自己判断、その理由は?(GSK調査)

 グラクソ・スミスクライン株式会社はこのほど、薬局やドラッグストアなどでかぜ薬を購入するビジネスパーソンと、購入時に接する薬剤師との店頭コミュニケーションの実態に関するインターネット調査を実施し、4日その結果を発表しています。

コンタック総合研究所
かぜシーズン到来で、かぜ薬購入時のビジネスパーソンと薬剤師のコミュニケーション実態を調査
(グラクソ・スミスクライン株式会社 プレスリリース11月4日)
http://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2010_07/P1000662.html

かぜ薬購入時のビジネスパーソンと薬剤師のコミュニケーション実態
(グラクソ・スミスクライン株式会社 2010年11月)
http://contac.jp/shared/pdf/surveyresults20101104.pdf

 調査の内容は簡単に言うと、風邪薬を購入するときに薬剤師に相談するかどうか、相談しないのはどうしてなのかというもので、調査対象は全国の20~39歳の男女620人だったそうです。

 詳しいサンプリング方法が示されていないので、調査結果については割り引いてとらえる必要があるかとは思いますが、薬剤師に相談して購入すると答えたのは、わずか27.1%(男性20.2%、女性33.6%)に留まったそうです。

 そして、薬剤師に相談しないで購入する人にその理由を尋ねたところ、「望まない商品を買わされそうだから(28.8%)」を抑えて、何と「薬剤師に話かけるのが苦手(45.5%)」がトップとなったそうです。

 レポートでは、「薬剤師に相談しない背景には、薬剤師とのコミュニケーションに苦手意識を持っており、薬剤師を良き相談者としてではなく、販売者としてとらえていることが要因と考えられます。」としていますが、薬局の販売の場での薬剤師の存在感の薄さや登録販売者の販売従事なども原因の一つなのかもしれません。

 一方、調査ではOTC薬販売に関わる薬剤師103名(男性55名、女性48名)への調査も行われており、半数以上(53.4%)の薬剤師が今よりも来局(来店)者から相談を受けることに意欲を示す一方、そのためには「商品知識を深める(65.0%)」ことや「コミュニケーション力を高める(63.1%)」ことが必要だとしています。

 やはり、現場の薬剤師をサポートするためのOTC薬に関する情報の充実が必要なのかもしれません。

 インターネットで誰でも情報を入手できる、メディアによる広告の影響もあるのかもしれませんが、それにしても、購入する側、販売する側双方がコミュニケーションを苦手とするというのも、考えさせられますね。学校教育でのくすり教育の充実というのも必要かもしれませんね。

関連情報:TOPICS
   2008.10.11 風邪薬販売時に薬剤師からの情報提供は必要とされていない?


2010年11月05日 00:04 投稿

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