TOPICS 2010.07.16 で、保育所向けのアレルギー対応ガイドラインが作成されることを紹介しましたが、30日開催の第2回アレルギー対応ガイドライン作成検討会で案が提出され、大枠で合意したようです。
第2回アレルギー対応ガイドライン作成検討会(2010年11月30日開催)
WAMNET資料(12月1日掲載)
ガイドライン(案)は、「総論」「保育所におけるアレルギー疾患(実態)」「アレルギー疾患の各論(生活管理表の活用)」「食物アレルギーへの対応」「アレルギー疾患の共通理解と役割」などで構成されていて、アレルギー食の対応がどのように行われているか、どのような治療が行われているか(詳しい薬の説明もある)などの記載もあり、私たちにも大いに役立つものとなりそうです。
また、エピペンについては、
- 救急処置が間に合わない場合等の緊急時には、その場にいる保育者が接種することが必要な場合もあり、緊急の際は保育者が接種することも想定の上、保育所職員全員の理解と保護者、嘱託医との十分な協議、連携の元に「エピペン」の保管等の体制を整える。
- 「エピペン」を保育所で管理する場合、保護者との面接時に、緊急時の対応について十分に確認し合い、緊急時個別対応カー
ド等(下記に参考例を記載)を作成し、その内容についても定期的に確認する。 - 職員全員が、
・「エピペン」の保管場所を知っていること。
・「エピペン」の接種するタイミングと方法を知っていること。
・「エピペン」や緊急時対応に必要な書類一式の保管場所を知っていること。
を管理運用のポイントとする
といった記載があります。
ガイドライン(案)を見て頂ければわかると思いますが、専門用語が多く、15園で行われたトライアルでも用語の解説が必要といった意見が出された他、自己意思のない乳幼児では、エピペン使用の判断を職員がすることについて、研修を受けたにせよ、問題が大きいといった不安の声が出ているそうです。
正式なガイドラインは年内にもまとめられ、保育所に通知されるようです。
関連情報:
保育園とくすり(日本保育園保健協議会)
http://www.nhhk.net/health/02_01.html
連絡(与薬依頼)票(須賀川市)
http://www.city.sukagawa.fukushima.jp/dl/05syakai/4_rei.pdf
(同様のものは、自治体毎、施設独自に作成されたものがWEB上に多く掲載されています)
学校給食を中心とした食物アレルギー対応の手引き(栃木県)
http://www.pref.tochigi.lg.jp/education/gakkoukyouiku/shidoushiryou/1265612967728.html
学校給食における食物アレルギー対応の手引き(愛知県)
http://www.pref.aichi.jp/cmsfiles/contents/0000030/30123/tebiki.pdf
(この他、三重県や札幌市でも同様の手引きが作成されています)
関連情報・TOPICS 2010.07.16 保育所におけるアレルギー対応ガイドライン作成へ
2010年12月06日 00:14 投稿
ガイドラインの正式版が公表されました。
保育所におけるアレルギー対応ガイドライン
(厚生労働省2011年3月)
本文:http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku03.pdf
Q&A:http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku04.pdf