CR容器の存在を知っている保護者は約3割にとどまる(東京都)

 昨年の10月27日から始まっている、子供に対する医薬品容器の安全対策について検討が行われている東京都商品等安全対策協議会(TOPICS 2010.11.04)ですが、2日、1月7日に開催された第3回の協議会の資料と議事録が掲載されています。

第3回東京都商品等安全対策協議会(東京都商品等安全対策協議会)
http://www.anzen.metro.tokyo.jp/tocho/kyougikai/10th/kyougikai_shiryou.html#3rd

 第3回では、改めて行われたWEB調査の結果と、実際のチャイルドレジスタンス容器(CR容器)を触ってもらって、その感想がまとめられています。

資料1 子供の医薬品誤飲防止のための安全容器の利用に関するアンケート調査[PDF 258KB]

 WEB調査は都内に居住する1歳から9歳までの子供の保護者615人を対象に、「子供(5歳以下)の医薬品の誤飲経験(本人だけでなく知人から聞いた話も含む)」「医薬品の安全容器の認知度」「医薬品の安全容器の使用経験」「医薬品の安全容器の必要性に対する意識」などを質問しています。

  • 15%(90人)が誤飲経験があったと答え、うち56件が親などの薬を誤飲、23件が子供用の薬の誤飲(うち15件が水薬の誤飲)
  • 子供が開封しづらい容器の存在を知っているのは31.7%(195人)で、うち157人が実際に使用したことがあった(111人はOTC、海外での経験も23人)
  • 157人のうち25%が、こういった容器は不自由、またはやや不自由と感じた
  • 全体の58%(357人)が子供が開封しづらい容器の必要性を感じた
  • 容器のコストアップについては、60円増以上でも負担してもよいと答えた人が9%いた一方、コスト増は認められないと答えた人が29%に達した
  • 自由意見では、採用や普及は必要とする意見が多い一方、親が医薬品を管理すべきだという意見も少なくなかった

また、議論では、

  • 薬局にCR容器のサンプルを薬局に置いてもらい体験してもらう社会実験を行う、小児病院のある地区をモデル地区として都が補助して行う。保護者への啓発にもなる
  • 誤飲の可能性があることを病院や薬局などで保護者に周知させることも必要

などの意見が示されています。

     議事録[PDF 257KB]

 協議会は3日、第4回の会合が行われますので、メディアがまた取り上げてくれることを期待しています。

関連情報:TOPICS 2010.11.04 シロップ瓶にもチャイルドレジスタンス機能の導入が必要


2011年02月03日 00:56 投稿

コメントが1つあります

  1. アポネット 小嶋

    2月3日に行われた第4回会合の議事録等が公開されています。

    第4回東京都商品等安全対策協議会
    (東京都商品等安全対策協議会 2011年2月3日)
    http://www.anzen.metro.tokyo.jp/tocho/kyougikai/10th/kyougikai_shiryou.html#4th

    議事録[PDF 55KB]

    報告書の素案は公開されていませんが、CR容器導入モデル調査の実施が盛り込まれるようです。

    なお、震災の影響で第5回の協議会は延期となり、とりまとめは遅れそうです。