ヘパリン類似物質含有外用剤といえば、医療用ではヒルドイド・ビーソフテンですが、OTC医薬品では第二類にリスク区分されながら、現在は製品がほとんど入手できないのが現状です。
以前は、大正製薬の「ヒルダーム」(薬事法改正前。マルホが直接供給していたので、今だと薬局医薬品の取り扱い?)、キンカンの「キンカンHPローション」、ライオンの「メディナースHPクリーム」などが発売されていたのですが、現在は小林製薬が中四国地区限定で発売している「アットノン」のみとなっていました。(特にメディナースHPクリームが短期間で販売中止になったのは残念でした。店頭で積極的に販促がされなかったのか、他に事情があったかもしれません)
アットノン(小林製薬)(製造は大正薬品工業株式会社)
http://www.kobayashi.co.jp/seihin/ant/index.html
しかし、この「アットノン」が3月2日からは全国発売されるそうです。
【新製品】「アットノン」全国で発売‐傷や火傷のあとを改善 小林製薬
(薬事日報 HEADLINE NEWS 2月21日)
http://www.yakuji.co.jp/entry22040.html
パッケージを見ると一般的に広く使われている「保湿作用」よりも、「きず・やけどのあとの皮ふのしこり・つっぱり」をターゲットに展開するようですが、CMでイメージを作りすぎると、使用の範囲を狭めないか心配ですね。
ヘパリン類似物質含有外用剤と同様に、OTC医薬品では第二類にリスク区分されながら、商品が発売されていないものとして、ピコスルファートナトリウムの液剤(医療用:ラキソベロン内用液)があります。
以前、藤沢ーゼファーマから「ソフィット」という商品が出されていましたが、既に販売中止。PMDAでは第一三共ヘルスケアに移管されたとしていますが、販売はされていないはずです。(もしかしたら、ルート限定で販売?)
おそらく、採算が合わないからやめたのでしょうが、OTC医薬品メーカーにはこういった医薬品の供給も行ってもらいたいものです。
薬局医薬品としてラキソベロン内用液を販売することは可能ですが、メーカーが製造しないというのであれば、薬局医薬品として活用することも検討する必要があるかもしれません。
2月21日 12:10追記
2011年02月21日 11:54 投稿