米FDAは22日、抗精神病薬について、第三三半期間の妊婦が使用すると生まれてきた新生児に錐体外路障害や離脱症候群(withdrawal syndromes)の潜在的なリスクがあるとしてラベルの変更を行うことを明らかにしました。
Antipsychotic drugs: Class Labeling Change – Treatment During Pregnancy and Potential Risk to Newborns
(FDA 2011.02.22)
http://www.fda.gov/Safety/MedWatch/SafetyInformation/
afetyAlertsforHumanMedicalProducts/ucm244175.htm
FDA Drug Safety Communication:
Antipsychotic drug labels updated on use during pregnancy and risk of abnormal muscle movements and withdrawal symptoms in newborns
(Safety Announcement 2011.02.22)
http://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/ucm243903.htm
FDAによれば、これまでに抗精神病薬を使用した人から生まれた新生児から、興奮(agitation)、通常でない筋緊張(abnormally increased or decreased muscle tone)、震戦(tremor)、眠気(sleepiness)、呼吸困難(severe difficulty breathing)、哺乳困難(difficulty in feeding)など69の事例が報告されていて、多くは生後1か月までの新生児だったそうです。
症状の程度はさまざまで、また他の原因が考えられる事例も含まれるとしながらも、FDAでは、妊娠中に抗精神病薬を使用する場合は、新生児への影響を考慮すべきだとして、次のような注意を呼びかけています。
- 抗精神病薬は胎盤を通過することを知っておく必要がある
- 第三三半期間の妊婦が使用すると生まれてきた新生児に錐体外路障害や離脱症候群の潜在的なリスクがある
- 妊娠中に抗精神病薬を服用する利点とリスクについて患者に助言しなさい
- 新生児が錐体外路障害や離脱症状をEPSまたは禁断症状を示していないかどうかモニターしなさい
- 特別な治療なしで数時間または数日以内に回復するケースもあるが、長い治療が必要なケースもある
参考:
FDA Orders New Cautions on Antipsychotic Drugs
(Medpage TODAY 2011.02.22)
http://www.medpagetoday.com/Psychiatry/Schizophrenia/25003
2011年02月23日 10:42 投稿