イブプロフェンの定期使用がパーキンソン病のリスクを低くする可能性があるとする論文が Neurology 誌に掲載されています。
Use of ibuprofen and risk of Parkinson disease
(Neurology Published online before print March 2, 2011)
この研究は98,892人の女性看護婦と37,305人の男性の医療専門職の6年間のデータを分析したもので、NSAIDsの使用(使用状況についてはアンケートで実施)とパーキンソン病との発症と関連があるかどうかを調べたものです。
研究によると、定期的(週に2回以上)イブプロフェンを服用した人はイブプロフェンを服用していないない人と比べて、38%リスクが低かったそうです。(アセトアミノフェン、アスピリン、その他のNSAIDsではリスクの低下はみられず。10年以上の使用や週あたりの服用回数が増えるとさらにリスク減。)
さらに同様の研究が行われた6つの研究も含めたメタ・アナリシスを行ったところ、イブプロフェンユーザーは非使用者と比べて、パーキンソン病の発症リスクが27%低かったそうです。
研究者らは、今回の結果について、。脳のペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPARy)の関与を指摘していますが、他の原因や消化管への影響も考慮すべきとしており、現時点では常用は推奨していないとしています。
参考:
Ibuprofen may lower risk of Parkinson’s disease
(Eurek Alert! 2011.03.02)
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-03/aaon-iml022211.php
Ibuprofen May Lower Risk of Parkinson’s Disease
(WebMD 2011.03.02)
http://www.webmd.com/parkinsons-disease/news/20110302/ibuprofen-may-lower-risk-of-parkinsons-disease
Lower Parkinson Risk Seen in Patients on Ibuprofen
(Medpage TODAY 2011.03.02)
http://www.medpagetoday.com/Neurology/ParkinsonsDisease/25157
2011年03月03日 13:52 投稿