前から気になっていたサイトなのですが、内容を見るにつれて、欧州における Pharmaceutical Care 情報が満載されていることに気づき、詳しく見てみました。
EuroPharm Forum
http://www.europharmforum.org
EuroPharm Forum とは、毎年欧州の薬剤師会関係者などが一堂に会して、薬剤師の現場の取組などを紹介するフォーラムで、薬剤師の将来像についても検討されているようです。
毎年、詳しい報告がウェブサイトに掲載されていて、各国のさまざまな取り組みがスライドにより知りうることができます。
以下、整理の意味で目に留まった報告(スライド:PDF)を抜粋しました。(とりあえず過去3年分)想像を働かせてご覧になって下さい。気になった取り組みはあとでさらに調べて、記事にできればと思います。
- Budapest 2011.6.29
- Copenhgen 2010.09.30-10.2(WHOとの共同開催)
- Budapest 2009.10.8-10
・Session 1: Joining Forces on Obesity
・Session 2: Joining Forces on Mental Health
・Session 3: RX to OTC – Deregulation of Prescription-only Medicines
総論的なもの
年 | スライド等タイトル | 内容(あやふやなものあるけど) |
---|---|---|
2010 | Pharmacy Practice in a European perspective | 欧州における薬局業務の将来展望を概説 |
2010 | The case of pharmaceutical care research | 欧州における Pharmaceutical Careの取組を紹介 |
2010 | Indicators forPharmaceutical Care Services | Pharmaceutical Careの指針や評価について概説 |
2010 | Professionalismand Liberalisation | 薬局経営者が薬剤師必須など、欧州各国の規制の違いを紹介 |
2009 | Obesity in Europe and Hungary: Reasons and Basic Steps to Prevention | 肥満プログラムに取り組む意義? |
2009 | The Impact of Obesity in Cardiovascular Disease; Pharmacists’ Role in Collaboration with GPs | 肥満治療の概説と医師薬剤師協働の取組の意義 |
2009 | Community pharmacy services for people with mental illness | 地域薬局がメンタルヘルスサービスに取り組む意義 |
2009 | The Mental Health Programme at WHO Regional Office for Europe | 欧州地域WHOが取り組むメンタルヘルスプログラムの紹介 |
2009 | deregulation of prescription-only medicines | 欧州セルフメデイケーション協会がまとめている、OTCスイッチ状況データベースの紹介 |
各国の取り組み事例など
このフォーラムの目指しているところは、FIPが掲げた2020Vision(TOPICS 2010.9.13)にむけた各国の実施状況の情報交換と実現に向けた議論であり、欧州ではこのフォーラムが中心となって薬剤師の将来像を明らかにしていくのではないかと考えました。
日本では薬局業務というと薬歴の充実とそれに基づく指導、在宅活動がクローズアップされていますが、欧州のようにもっと生活習慣病などの予防活動や慢性疾患のマネジメントなどにも重点が置かれるべきではないかと痛感させられます。(日本でも取り組んでいるような先進例の紹介なんだろうけど、日本より組織的な取り組みの広がりがあるような感じも)
関連情報:TOPICS
2010.09.13 2020 Vision(FIP)
2011.01.22 海外におけるスイッチOTCの状況
2011年07月09日 01:21 投稿