リスク区分変更等に関するパブコメが開始

 13日、一般用医薬品のリスク区分(変更)についてのパブリックコメントが開始されています。 

「薬事法第三十六条の三第一項第一号及び第二号の規定に基づき厚生労働大臣が指定する第一類医薬品及び第二類医薬品」及び「薬事法施行規則第二百十条第五号の規定に基づき特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定する第二類医薬品」の一部改正に係る意見の募集について
(案の公示日 2011年10月13日 意見・情報受付締切日 2011年11月11日)

 今回のパブリックコメントは、9月26日に行われた薬食審の医薬品安全対策調査会での結果を踏まえて行われるもので、下記成分等についてリスク区分の変更(維持、新指定)について意見募集が行われています。

投与経路 成分名 商品名 区分変更案 製造販売後
調査報告書
(メーカー)
内服 アンブロキソール エスタックイブファイン
パブロンエースAX
第1類
  →第2類
PDF:1825KB
外用(膣錠) イソコナゾール メンソレータムフレディCC膣錠 第1類のまま PDF:715KB
内服 告示されている233 処方+30 処方の一般用漢方製剤   第2類
内服 漢方製剤に含まれる生薬及び動植物成分のうち区分が示されていないカンジオウ、ジュクジオウ、カントウカ ケナログ口腔用軟膏 第2類

 パブコメの資料からもリンクがありますが、下記ページの資料にリンクをはっておきました。 

資料:平成23年度第6回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会
    (2011年9月26日開催)
    http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001qsro.html

 薬事日報などによれば、葛根湯など処方名となっている漢方製剤(ナイシトールなども該当か)が第2類となったのは、「症状や体質を聞いてそれに合ったものを選ぶ」という特性があるためで、購入者から質問がなくても、薬剤師や登録販売者から情報提供することが原則となっている第2類として、一律に取り扱うことが妥当と判断されたためです。なお、指定第2類の生薬成分を含む漢方製剤もあるものの、臨床使用経験を踏まえて、第2類で問題ないと判断されたそうです。

 漢方処方以外の生薬製剤が配合成分ごとによってリスク区分が細かく分けられているのは対照的ですが、現行法のままだと、全ての漢方処方の一般用漢方製剤は今後も郵便等の販売(ネット販売)は原則できないことになります。(ネット販売業者から批判が出そう)

 一方、 薬事日報の記事でもう一つ気になる点があります。それは、薬剤師や登録販売者が、店頭で購入者の症状や体質を見分ける際の補助資材となるチェックシートやフローチャートを、研究班などを使って順次作成するという点です。(調査会での資料は見当たらないので、詳細は不明)

 体質や症状に合わない漢方を服用したことが原因で起こるトラブルを未然に防止するためのようですが、奥の深い漢方をこういったチェックシートやフローチャートで対応を標準化するというのは少し無理があるような気がしてなりません。(ツイッターでは、「わからなければ売らないで免許証(登録証)を返上すればいいのでは?」といったつぶやきも見かけました)

関連情報:TOPICS 2011.09.30 ザジテンAL点眼薬などのリスク区分変更が告示

参考:【薬食審安全対策調査会】漢方は一律第2類のまま‐症状・体質チェックシート作成へ
    (薬事日報 HEADLINE NEWS 2011.09.28)
     http://www.yakuji.co.jp/entry24424.html


2011年10月14日 11:18 投稿

コメントが2つあります

  1. 4段目の商品名がケナログになっていますが、間違いですよね?

  2. アポネット 小嶋

    すみません。前の記事をコピペした際に削除しませんでした。