報道が先行し、すでに概要はご存じと思いますが、9月28日に第7回の検討会が非公開で開催されています。10月19日、ようやく議事概要と資料が公表されました。
ジェネリック医薬品品質情報検討会(国立医薬品食品衛生研究所 ウェブサイト)
http://www.nihs.go.jp/drug/ecqaged.html
第7回ジェネリック医薬品品質情報検討会 議事概要
http://www.nihs.go.jp/drug/ecqaged/7Generic.html
第7回検討会ではまず、第4、5、6回検討会において、製剤試験ワーキンググループ(WG)で検討することとなった治療濃度域の狭い医薬品の下記の12製剤の溶出試験結果について報告が行われています。(資料7-1、資料7-2)
- グリクラジド錠
- ニトレンジピン錠
- プレドニゾロン錠
- メシル酸ブロモクリプチン錠
- カルバマゼピン錠
- グリベンクラミド錠
- ジソピラミドカプセル
- リン酸ジソピラミド徐放錠
- テオフィリン徐放錠
- バルプロ酸ナトリウム錠
- バルプロ酸ナトリウム徐放錠
- プラゾシン錠ベニジピン塩酸塩錠
- ジルチアゼム塩酸塩徐放錠
また、検討会では、平成22年10月〜平成23年3月の文献及び学会発表(品質関係24報、臨床関係68報)(資料7-2-2)や、平成22年度の下半期に医薬品医療機器総合機構に寄せられた相談内容等(資料7-3)の検討が行われ、後発医薬品の品質に明らかに問題があることを示すものはないとの評価が行われた一方、文献等で取り上げられたものについて、当該文献等の内容のみでは後発医薬品の品質について判断できないとして、念のため下記の品目についてワーキンググループ(WG)で検討することになりました。
- アセトアミノフェン錠(溶出試験)
- テイコプラニン注射剤(不純物試験)
- ST合剤(スルファメトキサゾール/トリメトプリム)(不純物試験)
- スルバクタムナトリウム/アンピシリンナトリウム(不純物試験)
さらに、検討会では平成23年度製剤WGの検討対象候補品目(血圧降下剤)が下記のように選定されました。(資料7-4)
- ベシル酸アムロジピン5mg錠
- 塩酸ベニジピン4mg錠
- 塩酸ジルチアゼム30mg徐放錠
- 塩酸ジルチアゼム徐放カプセル
- マレイン酸エナルプリル5mg錠
- 塩酸イミダプリル5mg錠
- トリクロルメチアジド2mg錠
- スピロノラクトン25mg錠
- アテノロール50mg錠
- メシル酸ドキサゾシン1mg錠
なお、第6回検討会において報告されたシスプラチン注射剤の純度試験結果に、ヨーロッパ薬局方(EP)に記載の試験方法の結果を加えた検討結果も報告されています。(資料7-5)
関連情報:TOPICS
2011.02.21 第6回ジェネリック医薬品品質情報検討会
2010.10.07 第5回ジェネリック医薬品品質情報検討会
2010.01.22 第4回ジェネリック医薬品品質情報検討会
2009.07.15 第3回ジェネリック医薬品品質情報検討会
2009.01.07 第2回ジェネリック医薬品品質情報検討会
2008.08.30 第1回ジェネリック医薬品品質情報検討会
参考:【ジェネリック医薬品品質情報検討会】12種類の製剤試験で問題なし
(薬事日報 HEADLINE NEWS 10月6日)
http://www.yakuji.co.jp/entry24491.html
2011年10月19日 22:58 投稿
理由はわかりませんが、掲載されたばかりの資料へのリンクが現在切られています。(一部キャッシュが残っています)
リンクが復活しました。
日薬ニュース号外159号で出ましたが、検討会で溶出試験での指摘を受けたクラウナート錠20mg(グリミクロンHA錠20mgの後発品)の自主回収も関連かと思いました。
医療用医薬品「クラウナート錠20mg」の自主回収(クラスⅢ)のお知らせ
(大洋薬品工業10月24日)
http://www3.taiyo-yakuhin.co.jp/di-net/whatsnew.aspx?id=20111024203354
いったん資料が公表されたのが19日で、薬事日報報道は10月6日にもかからわず、自主回収が行われていないはちょっとおかしいということから、いったんリンクを切ったとしか思えませんね。
結果自体はメーカーにはもっと前に届いていたはずで、検討会での指摘=自主回収の必要性については私にはわかりませんが、これはちょっと波紋になったりして。