TOPICS 2011.10.24で紹介した、日本版EHR事業推進委員会の第2回会合が10月26日開催されています。今回は資料の掲載が早かったです。
第2回日本版EHR事業推進委員会(2011.10.26 開催)
資料→リンク 議事要旨→リンク 未掲載(掲載され次第リンク予定)
現時点では、議事要旨が掲載されていませんが、資料とWEBで関連情報を集めたところ、下記のような概要で現在進行中だそうです。(10年後はこうなるんだろうな。きっと。)
処方情報の電子化・医薬連携事業(→資料4-1)
実証実験が開始されています。注目の電子処方の流れは以下の通りです。(下記表中のリンク先を参考)
- 処方せんFAXコーナーで診察券で患者さんの情報を特定・確認して、電子処方として薬局に送信
- 患者さんには「処方指示薬引き換え票」を渡す
- 電子処方はレセコンで受け取り、調剤を実施
- 薬局は、調剤実施情報を登録する
- 患者さんは服薬状況をパソコンまたは携帯で登録することにより、自身のおくすりカレンダーがパソコン上、携帯電話で確認できる
印象としては、やはり登録するのが大変そうなことと、モバイル端末での情報流出リスクの対応がこれからという点でしょうか
「天かける」医療・介護連携事業(→資料4-2)
- それぞれの機関で分散している患者情報を、パソコンの画面上で共有するとともに、処方、検査、画像、情報、日常生活での状況確認などを時系列に閲覧することが可能なシステム。(NEC 社のID-Link)
- 退院時のサマリ、地域連携パス、看護看取り情報などの情報も共有可能(これはとても有用だと思う)
名称 | 実証参加主体 | 事業概要 |
---|---|---|
処方情報の電子化・医薬連携事業 (処方情報の電子化・医薬連携)香川県高松市、三木町、さぬき市 (→ヘルスケア・イノベーションフォーラム ) |
地方公共団体3団体、病院7施設、診療所4施設、薬局約40施設 | ○地域全体で診療情報、調剤情報、健診情報等の広域的情報流通基盤を構築し、効果的な処方、投薬等の実現を図るため、 ①病院・診療所において交付される処方箋に記載されている情報を電子化し、処方情報として薬局に提供 ②患者が、必要な時に自身の薬歴情報を活用できる「Web お薬手帱」を提供 ③患者が、自身の日々の服薬・服用状況を、かかりつけ医、薬剤師等にフィードバックできる環境を構築する。 ※本事業については、現行制度において求められている書面での交付を実施しつつ、処方箋の電磁的な交付について、その技術的側面及び運用面の検討を行うものとする。 (→さらに詳しく)(→活動説明資料・第2回資料) (→おくすりカレンダー ご利用マニュアル・しこく健幸サポートフォーラム) |
「天かける」医療・介護連携事業 (医療・介護連携)広島県尾道市、福山市、三原市 |
地方公共団体2団体、中核病院1施設、診療所10施設、薬局30施設、介護施設・在宅医療/介護支援施設各3~4機関 | ○地域全体で診療情報、調剤情報、介護情報等の広域的情報流通基盤を構築し、 ①多業種間で、患者の診療情報、調剤情報、介護情報等を効率的に参照・共有する医療・介護連携モデルを確立(医療・介護間で共有すべき情報のあり方に関する検討を含む) ②在宅医療・介護に係る往診医師・訪問看護師、介護ヘルパー等が患者情報を安全に登録できる仕組みを構築。 (→さらに詳しく)(→活動説明資料・第2回資料) (→地域活性化総合特別区域指定申請書・概要版・総務省) (→尾道地域医療連携推進特区・広島県) |
共通診察券事業 (共通診察券・救急連携)島根県出雲市、太田市、斐川町 |
地方公共団体3団体、病院3施設、診療所10機関、薬局20施設 | ○地域全体で、共通診察券(仮称)を通じた、ワンストップの医療サービスを実現するため、 ①個人の健康情報(特定健診情報)、診療情報、調剤情報などを関係者間で登録・共有するとともに、住民が診療予約をできる ②救急医療機関が、地域の医療機関の空床情報及び、救急患者の診療歴・薬歴等を参照できる環境を構築する。 ※厚生労働省「社会保障カード(仮称)実証事業」の成果を活用 (→さらに詳しく)(→活動説明資料・第2回資料) (→社会保障分野における安全で利便性の高い情報連携が地域住民にもたらす効果に関する検証成果について) |
関連情報:TOPICS 2011.10.24 第1回日本版EHR事業推進委員会(総務省)
2011年11月06日 01:48 投稿
1月30日に第3回の委員会が開催されています。
日本版EHR事業推進委員会(第3回)
(2012.01.30 開催)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/ehrjigyou/02ryutsu02_03000082.html
これまでの実証実験の課題や問題点などが示されています。
一方、千葉県の亀田総合病院グループとNTTグループが2月より在宅医療の推進を支える遠隔医療の共同実証トライアルを開始したそうです。こちらも注目です。
医療法人鉄蕉会 亀田総合病院グループとNTTグループによる在宅医療の推進を支える遠隔医療共同実証トライアルの開始について
(NTT東日本 プレスリリース 2012.02.01)
http://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20120201_01.html
実証トライアルを行う4つのモデル概要
http://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20120201_01_01.html
実証におけるシステム概要
http://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20120201_01_02.html
実証フィールドの状況
http://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20120201_01_03.html