プラザキサによる出血死は世界で256例(欧州医薬品庁)

 既に、TOPICS  9.27 のコメント欄でドイツ国内の報道として紹介済みですが、欧州医薬品庁(EMA)は18日、正式にダビガトラン(プラサキサ、海外はpradaxa)による重篤な出血による死亡症例が世界で256例に達していることを明らかにしています。

European Medicines Agency updates on safety of Pradaxa
(EMA Press Release 2011.11.18)

 この256例というのは、EudraVigilance database に関連性が疑われる症例として11月6日までに登録されているもので、256例中EU内の症例は21例にすぎません。今後日本国内での症例数が増えるのではないかと想像してしまいます。

 EMAでは、各国によりダビガトランの適応症の違いがあり、一概に比較はできないとしながらも、75歳以上の高齢者には少なくとも1年に1回は腎機能のチェックを行うよう呼びかけています。

 ドイツ国内では、ここ数日も報道が続いており、過剰報道との批判や、ワルファリンよりも出血が少なく安全との報道もあります。(EMAもベネフィットが上回るとはっきりとアナウンス。ワルファリンより安全というけど、ワルファリンによる死亡症例はそもそも用量管理が不十分だったとする症例も含まれているということはないの?)

関連情報:TOPICS 2011.09.27 プラザキサによる出血事象の報告さらに増える

参考:
EU backs Boehringer’s Pradaxa despite 256 deaths
(Reuter 2011.11.18)
http://uk.reuters.com/article/2011/11/18/uk-boehringer-pradaxa-idUKTRE7AH0XJ20111118
   

 


2011年11月19日 00:46 投稿

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