小麦加水分解物を含有する製品によるアレルギー報告(Update)

 来週に持ち越しになるかと思われた14日開催の医薬品等安全対策部会の資料がようやくアップされました。

平成23年度第2回医薬品等安全対策部会 資料
(2011年11月14日開催)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001vn7g.html

(資料5-1)小麦加水分解物を含有する医薬部外品・化粧品の使用者に発生した全身性アレルギーに係る報告について
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001vn7g-att/2r9852000001vnks.pdf

 平成23年10月17日までに受け付けた、「茶のしずく石鹸」の使用者に発生したアレルギーの報告数は医療機関からの報告が178例(うち重篤症例が49例、因果関係が否定できないもの19例、製造販売業者からの報告が471例(うち重篤症例が66例、因果関係が否定できないもの6例)だった。(医療機関報告と製造販売業者からの報告は重複している可能性がある)

 また、「茶のしずく石鹸」以外の小麦加水分解物を含有する医薬部外品・化粧品の使用者に発生したアレルギーに係る報告が7症例で、うち2例が茶のしずく石鹸と小麦加水分解物と同一だったものの、他は不明か同一ではないとしています。(なぜ商品名を出さないの? グルパール19Sという名前も出てこないし、茶のしずく石鹸と同一の小麦加水分解物を含むリストも公表されていない? これじゃ、かえって不安感や不信感を招きそう)

自主回収対象製品(茶のしずく石鹸と同じ加水分解コムギ末を含有する製品)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/cyanoshizuku/dl/06.pdf

関連情報:TOPICS 2011.07.15 小麦加水分解物含有石鹸による健康被害広がる

12月1日10:00更新


2011年11月19日 01:23 投稿

コメントが4つあります

  1. アポネット 小嶋

    20日放送のNHKスペシャル「アレルギーを治せ」で、ほんの数分でしたが、商品名を伏せて取り上げてましたね。ご覧になったでしょうか? (23日深夜に再放送されます)

    NHKスペシャル「アレルギーを治せ」(2011.11.20放送)
     http://www.nhk.or.jp/special/onair/111120.html

    「全ての小麦加水分解物がアレルギーを起こすわけではない」とのテロップが入っていたけど、かえって不安をあおりそう。

  2. アポネット 小嶋

    関連記事が朝日新聞24日の記事に掲載されています。

    茶のしずくと同成分、6社販売続ける 11年6月まで
    (朝日新聞11月24日)
    http://www.asahi.com/health/news/TKY201111230568.html

  3. アポネット 小嶋

    25日、日本アレルギー学会が記者会見を行い、原因が「グルパール19S」だと考えられると発表しています。

    NHKニュース11月25日(動画あり)
     http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111125/t10014209111000.html

    47NEWS 11月25日(共同通信配信)
     http://www.47news.jp/CN/201111/CN2011112501000739.html

    同学会によれば、今月4日までに会社から報告された症状が出た患者は、全国で569人に達し、意識を失うなど重症の患者もあったそうです。

    同学会ではは来月から、インターネットのサイトを通じてさらに症例報告を集めるとのことです。

  4. アポネット 小嶋

    5月28日、日本アレルギー学会がこれまでに収集した症例報告についてまとめた中間報告を明らかにしています。

    化粧品中のタンパク加水分解物の安全性に関する特別委員会
    2012年5月28日中間報告
    http://www.fa.kyorin.co.jp/jsa/jsa_0528_01.pdf

    全国40都道府県102施設より463名の確実例として省令の登録が行われているそうです。(女性437名で94%。9歳男児から93歳女性まで年齢層は広範囲に及び40代にピークがあった)

    研究によれば、グルパール19Sに対する抗体は半減期5.1か月で減少しているとのことで、使用を中止し長時間をかければアナフィラキシー反応は減っていくようです。(それでも本人にとってはたいへん苦痛だと思いますが)