すでにご存じの方もいるかもしれませんが、MLで教えて頂いた情報です。
くすりにはベネフィットとリスクの2つの側面があることは私たちも知るところですが、本サイトでの情報発信の際もこのことに十分配慮しつつも、どのように皆さんに紹介すべきかはいつも悩むところです。
この動画は、今年11月6日に慶應義塾大学薬学部で開催された日本薬剤疫学会の第17回学術総会(http://jspe2011.umin.jp/)の教育講演としておこなわれたもので、こういったことをどのように考えたらよいかを学ぶことができます。
薬剤疫学とリスクコミュニケーション
(京都大学大学院医学研究科健康情報学・中山健夫教授)
http://mediasite.e-nogizaka.com/Mediasite/Viewer/?peid=2a1d03bbb496436cbc7a47409ec22efa
こういった話を聞くと、リスクコミュニケーションという考え方を基本に、服薬指導や薬剤情報提供書の内容、副作用の情報提供のあるべき姿についての議論が深まらないかといつも思います。
時間がある方は是非視聴をお勧めします。
(教育講演で紹介された関連資料を下記にまとめました)
厚生労働科学研究
- 国民および医療関係者との副作用情報にかかるリスクコミュニケーション方策に関する調査研究
- 診療ガイドラインの新たな可能性と課題:患者・一般国民との情報共有と医療者の生涯学習
- 「根拠に基づく診療ガイドライン」の適切な作成・利用・普及に向けた基盤整備に関する研究:患者・医療消費者の参加推進に向けて
- 2009年度第一四半期の新型インフルエンザ対策実施を踏まえた情報提供のあり方に関する研究
上記タイトルから適当なキーワードを下記検索ページにかけて下さい
厚生労働科学研究成果データベース検索トップ
http://mhlw-grants.niph.go.jp/niph/search/NIST00.do
薬害肝炎検証・検討委員会「最終提言」について
(厚労省 2010.04.28)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/04/s0428-8.html
医薬品の安全性に関するリスクコミュニケーション
― FDAガイダンス2007から ―
(薬剤疫学 13 (2) p79-94)
http://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpe/13/2/79/_pdf/-char/ja/
医薬品に関するリスクコミュニケーション
―米国FDA リスクコミュニケーション戦略計画を中心に―
(薬剤疫学 15(1) p11-21)
http://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpe/15/1/11/_pdf/-char/ja/
FDA’S STRATEGIC PLAN FOR RISK COMMUNICATION(FDA 2009 Fall)
原文:http://www.fda.gov/downloads/AboutFDA/ReportsManualsForms/Reports/UCM183683.pdf
邦訳:http://www.jspe.jp/publication/img/2010-07-fda.pdf
Communicating Risks and Benefits: An Evidence-Based User’s Guide
(FDA 2011.08.18)
http://www.fda.gov/AboutFDA/ReportsManualsForms/Reports/ucm268078.htm
日本患者会情報センター
http://www.kanjyakai.net/
ヘルスコミュニケーションの課題と可能性
EBM・診療ガイドライン・患者参加の視点から
(日本ヘルスコミュニケーション研究会雑誌 1(1) p34-42)
http://healthcommunication.jp/pdf/dr.nakayama_P34-42.pdf
2011年12月07日 16:12 投稿
>リスクコミュニケーションという考え方を基本に、服薬指導や薬剤情報提供書の内容、副作用の情報提供のあるべき姿についての議論が深まらないかといつも思います。
確かにそうですね。大変参考になりました。
密度の高い中山先生の講演を聴講しました。医療者、患者、家族の視点から医療の意思決定をするShared Decision Makingを展開したいものです。ただ、最後の方に紹介されたマイナンバー:社会保障と税の共通番号には首をかしげました。