TOPICS 2012.03.12 の記事にツイッターで批判的なつぶやき(自称薬剤師って私のこと?)が出るなど、政治問題化の域になりつつなってきたので、もうこの問題は終わりにしたいと思ったのですが、今度は日本経済新聞4月22日の社説に対して、東京保険医協会(http://www.hokeni.org/)が7日、抗議と質問を送付しています。
4月22日付け社説「医療界は後発薬普及を促せ」への抗議と質問
(東京保険医協会 5月7日)
http://www.hokeni.org/top/public/generic/2012/120507generic.html
この社説に対しては、他の方からも「特許切れ先発品の薬価を下げることこそが必要」などとした、批判的な記事が出されています。
ジェネリックは「先発品と同じ薬」ではありません
短絡的すぎる「薬剤費の抑制=ジェネリックの使用促進」という図式
(JB Press 5月7日
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/35101
(保険医協会ツイッターからリンクが張られていたので、どうも関係者みたい。どおりで内容が似ている)
日経の社説:ジェネリックで医療費は下がらねーよ
(大学病院院長部長が日本を斬る・・・・の? 4月28日)
http://blogs.yahoo.co.jp/koredeiino345/37045993.html
>しかし、調剤でジェネリックにしても高くなるだけでそれはすべて患者負担です・・・
>患者さんに負担させて薬局が太っているだけです・・・
上記関連:薬剤師との軋轢
(大学病院院長部長が日本を斬る・・・・の? 4月22日)
http://blogs.yahoo.co.jp/koredeiino345/37026163.html
>調剤薬局は本当に患者さんのためになっているのでしょうか費用面でも体力面でも
>大きな負担増になり医療費抑制に全く貢献していない調剤薬局は本当に必要で、
>本当に患者さんのためになっているのでしょうか・・・
だそうです。ご参考まで。
関連ブログ:
「当協会院内掲示用ポスターに対する貴学会の意見に対する見解について」について
(てんしす 4月18日)
http://tensis.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-ac1b.html
関連情報:TOPICS
2012.03.12 ジェネリックは医師に相談して(東京保険医協会ポスター)
2012.04.20 ジェネリック医薬品製剤の選択は、薬剤師の調剤権
5月11日 15]20コメント追加
2012年05月09日 10:08 投稿
そもそも
変更して問題なかった事例数>>>>>>>>>>>問題のあった事例数
なわけで、
問題があったものだけ報告されるので目立つわけで。
とにかく、東京保険医協会は品質のいい後発品のリストがあるのなら、早く出してもらいたいですね。
そういったものが無いのに、医師に相談してくださいなんてポスターを出したんなら、悪質でしょう。
変更可にしている医師はどの後発品でも一定の効果があると考えているわけですから、どれが品質がいいですかなんて聞かれても答えられないでしょう。
ただ、後発品を使いたくないだけなのかもしれないですけど、それって保険医として正しい姿なの?
10しす で、さっそく記事が出ています。(私にはちょっぴり難解だけど)
「4月22日付け社説「医療界は後発薬普及を促せ」への抗議と質問」を読む遊び
(10しす 5月10日)
http://tensis.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/422-f715.html
まとめに書いてありますが、
「一部のダメなものをダメだと言っているならば、それを明確化して区別しよう。」
「一部のダメなものを例示しても全体がダメだという結論にはならないよね。」
とする部分は同意です。
確かに日経のこの社説は、読んでいて何か変な部分もあるんだけど、一新聞の社説の内容についてに質問状まで送って、さらに昔の社の考えまでとりあげて、ここまで抗議をするというのはあまり記憶にはないんだけど。
果たして日経が相手にしてくれるかどうか。
×大学病院院長→○大学病院部長 ですね。
もっとも、大学病院部長という肩書き自体が不自然で・・・。医師でない可能性もあります。
井の中の蛙に何言っても無駄なので、厚生労動省はガンガン医学部を新設すれば良いのです。
自然と淘汰されていくことでしょう。
どうも医師の中には、国内と海外の医療を別物と考えている方がいて、それが不思議で仕様がない。
同じ西洋医学がベースでどうしてこうも変わるのか?医療もガラパゴス化しているのか?
東京保険医協会もあちこちに喧嘩売ってますけど、本来は厚生労動省にぶつける案件です。
医師の立場で弱いもの苛めをしているような印象を受けてしまいます。
主張としては、前々からあるものですから、ポスターが勇み足なだけです。
もっとも日経の社説自体、記者名がないので、どれほど勉強しているかは不明です。
間違いの指摘ありがとうございます。
私も内容からいってもこの方はおそらく「自称医師」ではないかと思っています。
いずれも先発品を下げればとの主張されているんですよね。しかし、薬価制度(薬価算定)自体にも関わることなので、そうは簡単にいきません。
薬が高いというのなら、使用経験の長く有効性がよくわかっている薬(ARBよりACE阻害薬)に切り替えるという考え方もあるはず。(要は新薬を使わない、無駄な処方を行わない)
いつも思うのですが、医療資源(保険医療財源)には私は限りがあると思っています。
ましてや、これから高齢化が進むことを考えると、同じように薬を使っていれば、医療費(=薬剤費)がどんどん上昇することは明らかです。(さらに薬局も薬剤師も増えていく)
保険医や保険薬剤師はこの限られた医療資源をいかに効率的に使うかを考える必要があり、ジェネリックの推進はマサさんが指摘されているように、国の政策として保険医・保険薬剤師である以上、推進することが求められています。(とはいっても、機械的にほとんどの薬をジェリックに変更調剤するわけではない)
年2回行われているジェネリック医薬品品質情報検討会では、ジェネリック医薬品を使用して経験した有効性・安全性について問題が指摘された品目について、品質の検証が行われており、新たに問題があったものについては、ひっそりと回収が行われるなどしているなど、絶えずチェックにさらされていることはご存じの通りです。
それでも、「私たちは、一部のジェネリックに不安(でまだ使いたくない)」というのであれば、「うちは先発しか出さない考えです」と患者さんに説明して納得してもらえれば済むだけの話。
そして、「薬局ごとに採用しているジェネリックは違っていて、よく効くジェネリックを調剤してもらえるとは限りません。ジェネリックに切り替えるときは医師に相談しましょう」と主張されるのであれば、きっと、誰もが納得するデータと、具体的な問題品目のリストがあるのでしょう。
是非それを示して下さい。そうすれば、みんなが納得して、参考としますから。
(また自称薬剤師が勘違いなことを言っているというツイートが出そう)
何か、こんな事書くと怒られそうですが。
現場を知らない医師ではないでしょうか・・・・
旧体制の考えで薬局を目の敵にしてるような感じですね。
でも、それって、懐が狭いと思いますね。
チームのリーダーであれば、きちんと薬剤師の意見も聞くべきだと思います。
本当にこの主張はポスター作って一々細かい事に反応してる暇があれば厚労省に文句言うべきですね。そのためには科学的な解析も必要でしょうけど。
何にしても私は現場で必死に働いている先生方を見てますから、このような猫がネズミをいたぶるような対応って残念でなりません。
>医療費抑制に全く貢献していない調剤薬局は本当に必要で、
>本当に患者さんのためになっているのでしょうか・・・
一部、当たっていると思いますけどね。
医薬分業とは名ばかりで病院の薬剤部がそのまま院外に出たような
門前薬局がほとんどじゃあないですか。これじゃあ、院内調剤の方が
安くなると言われても仕方がない。
「医療費の抑制」というのが医薬分業の目的のひとつとなっている以上
薬剤費が抑制されない限りこのような批判を受けるのは当然ではないで
しょうか。
>薬が高いというのなら、使用経験の長く有効性がよくわかっている薬(A>RBよりACE阻害薬)に切り替えるという考え方もあるはず。(要は新>薬を使わない、無駄な処方を行わない)
これを面と向かってはっきり医師に言える薬剤師がいないことが問題でしょう。
自称医師のように思います。
コメントに対する反論の内容がトンチンカンでした。
日本経済新聞社が論説委員長芹川洋一の名で返書を送っています。(さすがきちんとした対応ですね)
日本経済新聞社からの返書(5月10日)
http://www.hokeni.org/top/public/generic/2012/pdf/120510nikkeieply.pdf
返書ではまず、院内掲示用ポスターについては、「事実をありのままに記述したまでであります」と回答。
保険医協会の「学会への返書の内容の把握や、当協会への十分な取材がない」との指摘に対しては、確認の電話取材をおこなったなどとして、「事実に反します」とバッサリと回答。
また4点の質問に対しての日経の考え方を求めた件については、「紙面化されたもの以外の点についてはお答えする立場にありません」と回答しています。(当然でしょうね)
保険医協会では指摘に全く答えていないと不満のようです。
4月22日付け社説「医療界は後発薬普及を促せ」への抗議と質問
(東京保険医協会 私たちの考え 2012年5月7日)
http://www.hokeni.org/top/public/generic/2012/120507generic.html
アポネット 小嶋さんへ
ジェネリック推進はやむを得ないけれども、情報が偏っていることに危惧を覚えるものです。
ジェネリックに70%以上を依存する米国では、ジェネリック医薬品企業が市場を食い荒らした末に、儲からないとなると撤退するので、古くて良い、必要な薬が足りなくなって、患者が治療が受けられなくなったために、大統領が直々に通達をだしています。ジェネリック医薬品に、ブランド品と同じレベルを求めてはいけないと、昨年の最高裁判決もありました。JAMA, NEJMの記事にある通りです。それでいて、医療費の削減はできていないこともご存知の通りです。
>新たに問題があったものについては、ひっそりと回収が行われる
これはダメです。ひっそりでは、薬害を引き起こします。犯罪です。
>「ジェネリックの中の安くてきちんと効くもの」があるなら、根拠を示して具体的にリストを示したらいかがでしょう!
ジェネリックは全て安全であることを証明しろ、というのと同じで、感情的で不毛な意見かもしれません。
ジェネリックについては、社会問題となっている、海外の医学薬学雑誌から話題を引用して、それで議論するべきだと思います。マスコミや国は、上記のような、都合の悪い情報に気付かないか、隠蔽しているように思います。国策だからそれに合致すればよいだけでは、原発御用学者と変わりません。医師、薬剤師の、知識と良心が試されています。
失礼しました。
情報提供と貴重なご意見ありがとうございます。
>ジェネリックに70%以上を依存する米国では、ジェネリック医薬品企業が
>市場を食い荒らした末に、儲からないとなると撤退する
これは日本では同じ状況で、古くてもエビデンスがある薬が使われなる可能性もあり、私も懸念しています。
>「ジェネリックの中の安くてきちんと効くもの」があるなら、根拠を示
>して具体的にリストを示したらいかがでしょう!
あえてこれを強調したのは、あたかも「自分たちだけがよい後発品を具体的に知っている」ということをアピールしていることに懸念を示したかっただけで、感情的に反発しているわけではありません。
ご指摘のように日本では溶出試験など問題がある製品についての情報へのアクセスは十分とは言えず、お互いに情報を共有・整理し、すぐに誰でもアクセスできる状況も必要かと思いますが、米国ではこういった取り組みは具体的に行われているのでしょうか?
(公的な)医療費の効率化はジェネリックの推進だけではなく、必要な薬を必要な人に必要なだけ使うというのが基本です。(エビデンスに基づいた必要な処方)
そして、抗がん剤など高価な薬をどこまで保険の対象とするか、また風邪など軽度の疾患などどこまで保険の償還の対象とするかなど、医療保険の対象にあり方(当然このカバーの範囲によっては保険料も違ってくる)の議論も必要なのですが、日本ではほとんど議論の対象になっていないのが現状です。
そのため、後発品をまず推進して医療費を抑制(効率化)したいというのが考えだと思います。
海外の貴重なご経験等がございましたらご教示頂ければと存じます。
早速のコメント、ありがとうございます。ご指摘の点について、同意いたします。米国の薬剤情報は、たとえば FDAのホームページで確認できます。
http://www.fda.gov/Drugs/default.htm
薬剤の安全性やリコールについては Drug Safety and Availability、悪質な企業に対する警告書は、Guidance, Compliance, & Regulatory Information内にあります。無茶苦茶な製薬管理で原薬輸入停止指示を受けたアジアの企業もあります。
追記になりますが、米国で足りなくなった薬剤は、新しい薬が承認されたので市場から消えたという話ではありません。抗がん剤のように標準的治療がレジメとして確定している薬剤の製造を、儲けが少ないからという理由でやめたのです。がん治療薬が手に入らないからという理由で、患者が追い払われました。このあたりの事情は、N Engl J Med 2011; 365:2147やJAMA 2011;306:1069にもあります。YouTubeで ‘drug shortage’と入れると、かなりの動画が出てきます 。オバマ大統領は、製薬企業をぺてんだと、厳しく非難しましたが、 日本で同じことが起きる可能性があります。
ジェネリック医薬品が先発品と、患者において同等であったり、なかったりという論文や、生物学的同等性試験に問題があるという報告は、PubMedで調べると、この数年でも数多く報告されているようです。ジェネリックにかかわる学会は、国が認可しているから問題ない、生物学的同等性試験のデーターから大丈夫、からもう一歩進んで、学術集団(学会)として、臨床的なエビデンスを示すこと、そして日本や海外でおきた不利な事実をも積極的に紹介し、解決案を示していただければと期待しています。そういう意味で、学会が保険医協会に「意見書」をだすというのは、学術集団のアプローチとしては適切とはいえず、利害をともにする集団が、対立する集団に圧力をかけたのだと、解釈される危険があります。学術は議論がある点について、真実を解明するものであって、意見を主張するものではないと思うのです。
最後に。患者は、利益も不利益も、事実を知った上で判断する権利があります。メディアのヒステリックで無責任な煽りはありましょうが、医療政策者、医師、薬剤師には、それぞれ良心をもったプロとして、利害をこえた知恵の結束を期待します。
ひきつづき、がんばってください。
この自称「大学病院部長」な不自然な肩書きの人物は偽医師ですよ。
医学的知識の間違いは数知れず。それを指摘しても反論がまったく的外れで、議論が成立しません。
ざっと記事を読んでみるとわかりますが、自称「医師」にもかかわらず、専門が判然とせず、なぜか獣医を敵視し、薬剤師を蔑視、女性差別的な発言は数知れず・・。まあ、まともに相手にする御仁ではないです。
この人物のでたらめさを検証したブログもあります。
http://daigakubyouinbutyou.blog136.fc2.com/
http://inunekokotori.cocolog-nifty.com/blog/
読まれれば意見を採用するに値しない人物であることはわかると思います。
http://megalodon.jp/2011-0118-1315-54/blogs.yahoo.co.jp/koredeiino345/33690046.html
すでに削除されていますが、自称大学病院部長なる人物の
「自殺の救命をどうするか・・・」
という記事です。
なぜ削除されているかというと、最後の文章のあまりに稚拙な間違いを指摘され、さすがにまずいと思ったのかしれっと訂正することなく削除したものです。
「余談ですが
有機リン酸系の自殺は一度良くなった様でも
殆どが死にますので、家族は安心できませんよ・・・」
これは明らかに有機リン中毒とパラコート中毒を間違った記述です。
薬理の基礎的な事柄であり、「地下鉄サリン事件」で有機リン中毒は医療関係者の記憶に新しいもののはずで、それを間違うというのは大学病院の医師ではありえないことです。
その他の稚拙な間違いは数知れず。みっともない人物です。