日本での処方せん電子化はいったいいつ?

 既にご存じかと思いますが、先月末に厚労省の医療情報ネットワーク基盤検討会が処方せんの電子化についての課題と今後のロードマップをまとめた報告書を出しています。

処方箋の電子化に向けて(平成24年4月)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000029o0e.html

第26回医療情報ネットワーク基盤検討会議事録
(2012年4月27日開催)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002at5i.html

 実証実験は各地で行われ、導入に向けての取組も進んではいますが、法的に処方せんを発行する医療機関側は、どこの薬局に行くかは指定してはいけないという現実、導入のための費用をだれが負担するかという課題があり、まだまだ道のりが遠そうです。

 一方で海外はどうかどいうと、電子処方の動きが広がっているようです。

  米国Surescripts(http://www.surescripts.com/)によれば、最近の調査では処方せんの1/3以上が電子処方となり、メディケアの一部では電子処方を行わない医師に対し、償還をカットする動きも出ているそうです。

THE national progress report
on e-prescribing and interoperable Health care YEAR 2011

Doctors ditching the prescription pad as more than a third of prescriptions now are electronic
(Washington Post 2012.05.17 AP配信)
http://www.washingtonpost.com/national/health-science/doctors-ditching-the-prescription-pad-as-more-than-a-third-of-prescriptions-now-are-electronic/2012/05/17/gIQArdtPVU_story.html

 日本も諸問題をクリアして、電子処方せんが早期に導入できる条件が整うことを望むものです。

関連情報:TOPICS
 2012.05.10 第4回日本版EHR事業推進委員会(総務省)
 2011.11.16 第2回日本版EHR事業推進委員会(総務省)
 2011.10.24 第1回日本版EHR事業推進委員会(総務省) 
 2010.12.01 電子処方せんシステムの実証実験が始まる(香川)
 2008.08.08 処方せん電子化は実現するか?


2012年05月19日 00:17 投稿

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