OTC担当のMSから紹介されたもので、存在を初めて知りました。調べたら、すでに3月から発売されているとのこと。
まゆ毛と体毛の生育に塗って効く育毛剤「ペレウス」
2012 年3月23日(金)より順次発売
(森下仁丹株式会社 2012.03.23)
http://www.jintan.co.jp/pdf/_file_1.pdf
しかし、同社ウェブサイト掲載の情報(http://www.jintan.co.jp/product/2012/03/pereus_1.php)には添付文書のPDFがなく、またPMDAにも情報が掲載されていませんでした。(ググってもほとんど情報が出てこない)
(※現在はメーカーサイトにPDFがアップされています。またPMDAにも今年の2月6日付で掲載となっています。また、下記ブランドサイトに詳しい情報が掲載されています)
ペレウス( 森下仁丹のメディケア)
http://www.medicare.jp/product/pereus.html
そこで、セルフメディケーションセンターデータベースの「おくすり検索」(http://search.jsm-db.info/)で調べたら、ようやく添付文書が出てきました。
ペレウス(添付文書)
http://search.jsm-db.info/Picture/14987227ZZ000000000013G12.pdf
同社プレスリリースと上記添付文書を見ていただければわかるように、シャープペンシルのような形で、ノックすると薬がでてくるというもので、女性の眉毛を育毛することをターゲットに発売されたようです。
ところが、手元にあった2009年版のJAPICの一般用医薬品集をみたところ、なんとこの名前の商品は以前から発売されていて、どうやらこの販売権を森下仁丹が獲得して価格を下げて発売に踏み切ったようです。(ドーピングリストにも載っていた)
今回、この薬をとりあげたのは、第一類医薬品でありながら、WEBなどで入手できる情報が限られるという問題です。
同系統のOTC医薬品としては、去年ドーピングで話題になったミクロゲンパスタ(TOPICS 2011.08.10)がありますが、ミクロゲンパスタもそうですが、添付文書はあっても薬局向け(専門家向け)情報は本当に限られます。(ミクロゲンパスタの薬局向け資料ってあるの? このペレウスも薬局向けの資料があれば知りたい)
特に添付文書にある、「使用できない部分」として、頭髪、まつ毛、陰茎部先端(尿道口)、恥部の粘膜部とされている理由について、手元にある成書も含めて情報がなく、いろいろ調べてもその理由がきちんと記されたものが見つかりませんでした。
まつ毛は目に入る可能性があるから(入ったらどのような問題があるの?)、頭髪はかえって脱毛になるのがその理由のようですが、専門家向け基本的な情報はもっとメーカーとして充実させる必要があるのではないでしょうか。(医療用医薬品ではこの系統の外用薬はない)
気軽に使えるというのがキャッチフレーズで主に女性をターゲットにした商品のようなので、気を付けないと、妊婦や授乳中の女性、女性のアスリートがうっかり誤って使ってしまうことはないか、チュッピリ心配です。
関連情報:TOPICS
2011.08.10 ラクビー元代表候補が市販塗り薬で2年間の資格停止処分に
2013.03.22 更新
2012年06月14日 00:46 投稿
21日深夜からこの記事へのアクセスが急に増えたのですが、原因となったのがテレビ東京系列21日放送のWBSのこの特集です。
コンプレックスが商機に
(WBS 2013.03.29)
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/feature/post_37764(動画は5分40秒あたりから)
あるドラッグでの展開の様子が紹介されているのですが、空き箱とはいえ、化粧品売り場に置くのはいかがなものでしょうか?