FIPの100周年会議に合わせて、いくつかのレポート等が発表されています。
Media(公式サイト 下の方)
http://www.fip.org/centennial/press
このうちまず目に留まったのが、“2012 Global Pharmacy Workforce Report”という報告書です。
Human Resources – the 2012 FIP Global Pharmacy Workforce Report(FIP)
http://www.fip.org/humanresources
電子ブック
http://www.fip.org/static/fipeducation/2012/FIP-Workforce-Report-2012/?page=hr2012
KEY MESSAGES(日本語)
http://www.fip.org/files/fip/PharmacyEducation/
2012/2012_Workforce_report_JPN_format.pdf
この報告書は、世界90か国の薬事制度や薬剤師の労働状況、薬剤師教育などを比較検討したものです。これまでも3年おきに発表されています。(2006年のはリンク先不明)
2009 FIP Global Pharmacy Workforce Report
http://www.fip.org/files/fip/PharmacyEducation/FIP_workforce_web.pdf
日本の人口当たりの薬剤数の多さ(p10表:82か国中マルタに次いで2番目に多い)などがやっぱり目に留まります。(諸外国ではあたりまえのテクニシャンの役割も担っているといえば多くないか)
一方今回の報告書では、日本の事情について城西大の山村重雄教授、日薬の生出泉太郎、山本信夫(現都薬会長)らがまとめた日本の薬学教育や薬剤師事情を紹介するページがあります。(p48-51)
これによれば、「地域医療プログラムが2013年に向けて展開が予定されていて、薬局と薬剤師は、在宅看護プログラムを強化することで重要な役割を演ずることに期待される。」としてます。(確かにそうだけど、いいのかなあ大風呂敷で)
また、地域薬局は2つのグループに分類されるとしています。(理想は違うんじゃなかったっけ?)
- focus on dispensing and patient counselling.
(調剤と患者のカウンセリングに傾注) - deal with drug supply and also cosmetic goods, usually involving a chain drug store group.
(医薬品や化粧品も供給。通常チェーンドラッググループが関わる)
さらに、第一類医薬品が薬剤師の管理下で販売されるのにも関わらず、処方せん調剤に傾注(focus)するために、OTC医薬品のない地域薬局が増えていて、OTC医薬品販売に対処する十分な経験が行われていないとの苦言もしています。
2012年10月07日 18:56 投稿