厚労省や文科省などは、このほど薬物乱用啓発資料・平成24年度版を作成し、17日WEBで公開しています。
「覚せい剤・大麻・MDMA・違法ドラッグ乱用防止啓発読本(高校3年生向け)」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/other/mdma_koukou.html
「薬物乱用は「ダメ。ゼッタイ。」子どもたちを薬物乱用から守るために(小学6年生保護者向け)」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/other/dame_kodomo.html
(これってどうやって配布しているんだろう?)
上記を見ると、いずれも4ページのパンフで、平成23年度版よりコンパクトになり、違法ドラッグも「合法ドラッグ」に代えて、その危険性を訴えています。(合法ドラッグという呼称もよくないと思うけど)
ところでパンフには、薬物依存症対策を担う相談窓口が紹介されていますが、このうちの全国69の精神保健福祉センターに対し、毎日新聞では相談件数などの調査を行ったそうです。
精神保健福祉センター:薬物相談1桁、10カ所 依存対策、改善進まず−−10、11年度
(毎日新聞1月15日)
http://mainichi.jp/select/news/20130115ddm001040058000c.html
精神保健福祉センター:要員不足、手が回らず機能不十分
(毎日新聞1月15日)
http://mainichi.jp/select/news/20130115k0000m040119000c.html
上記記事の通り、相談件数はあまり高くなく、「相談窓口のPR不足を痛感している」との声も。また現場では十分なノウハウがないとの声も。(もちろん記事の通り、意欲的に取り組んでいるところもありますが)
なお、厚労省では去年11月から、
- 依存症者やその家族が身近に相談できる場所の提供
- 精神科医療機関で適切かつ継続的に依存症治療を受けられる体制の整備
- 患者の個別の状態像に応じた各種治療・回復プログラムの研究・開発
- 医療機関、行政、自助団体、依存症者の家族等の連携体制の強化
- その他依存症者に対する治療及びその回復支援のために必要な事項
を検討事項とした検討会を開始しています。
依存症者に対する医療及びその回復支援に関する検討会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000almx.html#shingi51
この検討会ではいわゆる薬物依存の他、アルコール依存やギャンブル依存症などの依存症に対する医療及び回復支援のあり方などが検討されています。
アルコール依存症対策の現状と課題(第2回検討会・ヒアリングスライド)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002rq8d-att/2r9852000002rqb6.pdf
薬物依存症(第2回検討会・ヒアリングスライド)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002rq8d-att/2r9852000002rqaz.pdf
(薬物依存の実態が示されています。男性では脱法ドラッグ、女性では処方薬が一番多い)
病的賭博(ギャンブル依存症)について(第2回検討会・ヒアリングスライド)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002rq8d-att/2r9852000002rqas.pdf
(サブグループにパーキンソン病薬物療法中の人があることは注目)
関連資料:
薬物の乱用防止対策に関する行政評価・監視
-需要根絶に向けた対策を中心として-結果に基づく勧告
(総務省 2010.03.26)
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/26851_1.html
関連情報:TOPICS
2012.11.29 レキップの副作用で197,000ユーロの賠償を命じる(仏)
2011.04.12 ドパミン作用薬を服用中の患者さんへ(仏・リーフレット)
2010.05.11 ドパミン作用薬と衝動制御障害(海外研究)
2013年01月18日 20:23 投稿
全国薬物依存症者管理人の小西と申します。
下記のページ、リンクさせていただきました。
「最近の薬物乱用と依存症への取組(厚労省 他)」
よろしくお願いします。
全国薬物依存症者家族連合会(薬家連)管理人の小西と申します。
下記のページ、リンクさせていただきました。
「最近の薬物乱用と依存症への取組(厚労省 他)」
よろしくお願いします。
ウェブサイト訪問させて頂きました。お近くなんですね。
NPO法人 全国薬物依存症者家族連合会
http://yakkaren.com/
個人的にはいわゆる“脱法ハーブ”や“合法ドラッグ”問題がとても気になっています。
メディアも含めて、脱法や合法という呼称を使うことをしないようにすることができないのでしょうか?
それと国や行政などの情報発信がまだまだ弱いように思います。
そちらの掲示板や内閣府にウェブサイトに掲載されている現状(体験談など)はもっと多くの人に知ってもらいたいですね。
薬物乱用対策(内閣府)
http://www8.cao.go.jp/souki/drug.html
薬物乱用者の手記
http://www8.cao.go.jp/souki/drug/voice.html
薬剤師的には、処方薬や一般用医薬品による乱用・依存の実態をもっと知りたいですね。
ところで、日本でも米国のようにもっと横断的な情報発信はできないのでしょうか?
The Partnership at Drugfree.org
(Support and Resources for Parents Dealing with Teen Drug and Alcohol Abuse)
http://www.drugfree.org/
Drug Rehabs
(Alcohol Rehab Centers – Rehabilitation Programs)
http://www.rehabs.com/
National Institute on Drug Abuse
http://www.drugabuse.gov/
一方、こういう時代ですので、過激であってもITも活用したこういった取り組みも必要だと思うのですがいかがでしょう?
TOPICS 2012.12.09 覚せい剤の怖さは訴えるにはこれくらいのインパクトが必要