14日、注目の一般用医薬品のインターネット販売等のルール作りを行う検討会が開催されています。(今後記事更新する場合があります)
一般用医薬品のインターネット販売等の新たなルールに関する検討会
(厚労省 2013.02.14 開催)
資 料:http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002v67k.html
議事録:http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002yl9a.html
今回は、委員からのヒアリング(資料提示)や具体的な論点の提示がなかったので顔合わせという感が強いようですが、傍聴されたと思われる方のツイートを見ると、今後の論点を巡って激しいやりとりもあったようです。
厚生労働省:一般用医薬品のインターネット販売等の新たなルールに関する検討会
(第1回・2013/02/14)実況ツイ―ト
http://togetter.com/li/455646
(「ここでの検討は正規の薬局がネット販売することであり、偽造医薬品の問題は議論から外すべき」との意見も出たみたいですが、処方せん医薬品なども売るサイト(個人輸入)が事実上野放しになっている以上、私も議論にあたってはリスク要因として認識すべきだと思う)
時事通信などによれば、 「最高裁判決が認めた職業活動の自由を害さずに、対面でもネットでも販売できるたたき台を作りたい」との意見が示された一方、薬害被害者団体からの「薬局が海外にあるケースでは安全性が確認できない」と意見や、「服薬履歴を店頭、ネットに関係なくきちんと管理することが重要」との研究者からの意見、「対面販売でも、ネット販売でも、どう安全性を担保するかを議論するべき」などの意見も出たそうです。
時事通信2月14日
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013021400057
Sankei Biz 2月14日
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/130214/ecb1302141148000-n1.htm
検討会では、資料3で紹介されている「一般用医薬品の郵便等販売に関する主な調査研究等について」の資料を見つけておいたのでご参考下さい。(直近のものが結構重要なのに、WEBではアクセスできない、検討会で示されないというのは説得力に欠ける)
一般用医薬品の販売経路別副作用報告の状況(平成22年7月~平成23年11月)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000026c1b-att/2r98520000026f3g.pdf
適正使用情報提供情報確認等事業(平成22年度)(株式会社三菱総合研究所)
http://www1.mhlw.go.jp/kinkyu/iyaku_j/100519.html
http://www1.mhlw.go.jp/kinkyu/iyaku_j/dl/100519j.pdf
一般用医薬品の安全な販売制度体制の確保に関する研究
(平成24年度ということもあり、WEBでヒットせず)
OTC医薬品に関わる専門家教育と供給等に関する調査研究
(平成23年度分は、の概要文のみ厚生労働科学研究データベースで見れる→TOPICS 2013.02.20)
厚生労働科学研究成果データベース検索トップ
http://mhlw-grants.niph.go.jp/niph/search/NIST00.do
(リンク先検索画面で、OTC医薬品に関わるまたは201132078Aというキーワードを入れ、検索をかけて下さい)
本当に毎週議論をするなら別ですが、3か月でまとまるとはとても思えないのですが。
関連情報:TOPICS
2013.02.02 ネット販売のルールに関する検討会は14日開催
2013.01.23 一般用医薬品のインターネット販売に関する意見書(薬害オン会議)
2013.01.19 医薬品ネット販売に関する国内外の情報
2013.01.14 医薬品ネット販売上告審判決に思う
2月20日、3月29日更新
2013年02月14日 14:43 投稿
構成員の慶応義塾大学総合政策学部 学部長・教授 國領 二郎 氏は、検討会で次のような意見書を提出したそうです。
一般医薬品インターネット販売検討会
(國領二郎の「ここでは本音で...」 2013.02.14)
http://blog.jkokuryo.com/blog/2013/02/post-ec74.html
http://blog.jkokuryo.com/blog/files/25214v2.pdf
國領氏は、まず、次のような事項についての合意形成を提案しています。
(ア) 一般医薬品服用には副作用リスクがあり、販売にあたって適切な管理が必要であること
(イ) 一般医薬品服用を取り巻くリスク管理にあたっては、リスクの存在及びその内容を、薬剤師から服用者(服用者に判断能力がない場合には保護者あるいは後見人)に、適切に伝達する「リスクコミュニケーション」を行うこと。
(ウ) 適切なリスクコミュニケーションを前提に、自らの判断で服薬を行う「セルフメディケーション」を行うこと
(エ) 一般医薬品のリスク情報の服薬者への伝達は(直接の伝達者が登録販売者であったり、ネットのページであったり、服薬者の代理で購入した関係者であったとしても)、薬剤師の管理と責任のもとに行われるべきであること
同意できる部分が多いのですが、ここでいう 「適切なリスクコミュニケーション」というものが何なのか という合意形成がおそらく鍵になると思います。
(本来こういった提案は薬剤師会などでも検討すべきだと思うのですが)
いろいろと記事が出てきました。(リンク失礼します)
【NHKニュース】薬ネット販売のルール検討開始
http://nhk.jp/N4626VlD
【日本経済新聞】薬ネット販売、第1類めぐり綱引き 厚労省検討会
http://s.nikkei.com/12jWnry
【CBニュース】薬ネット販売新ルール作りへ検討会が初会合
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/39223.html
このなかで気になったのは、CBニュースにある法律学者の「最高裁判決で、ネット販売の規制が「職業活動の自由を制約することは明らか」などとされていることを踏まえ、仮に薬事法を改正し、新たな規制を設ける場合でも、「明示するための論拠がしっかり議論されないと、憲法違反になる可能性がある」の部分です。
今後月2回のペースで行わるようですが、このままだと推進派のペースで進みそうです。
次回検討会で、日薬がどのような意見を表明するかが注目です。
配信記事の一部のものがありますが、続報です。論点は、一般用医薬品の販売に絞るという点で合意が形成されたようです。
OTC薬ネット販売検討会 最高裁判決の背景に「推進派」が攻勢
(RISFAX 2013.02.15)
http://www.risfax.co.jp/risfax/article.php?id=40513
ネット検討会 新ルールづくりへ議論開始、「OTC薬限定」を確認
(日刊薬業WEBフリーサイト 2013年2月14日)
http://nk.jiho.jp/servlet/nk/gyosei/article/1226572042415.html?pageKind=outline
日本経済新聞2月15日
http://s.nikkei.com/12jWnry
当日の様子としては、下記記事がよくまとまっています。
医薬品ネット販売 ルール化の検討始まる(続)
(NET IB News 2月15日)
http://ib-kenko.jp/2013/02/post_834_0215_dm1217_1.html
ようやく議事録が出ました。元記事にもリンクを張りました。
一般用医薬品のインターネット販売等の新たなルールに関する検討会議事録
(厚労省 2013.02.14 開催 03.29掲載)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002yl9a.html